サン・ピエトロ大聖堂(1) 2011年欧州旅行記-11

ヴァチカン美術館の興奮を残したまま、僕らはサン・ピエトロ寺院の広場に出た。写真の角度から分かる人は分かると思うが、サン・ピエトロ寺院の真っ正面に立って、左側の列柱の中程から並びながら撮影した。ここが列の最後尾だった。


ローマの空はギラギラとした青空で、強い日差しには対抗するためのサングラスは欠かせない。途中でセキュリティチェックの列に中国人たちが割り込みしたりする。そのマナーの悪さにむかついた僕らは「ズル込みする中国人に呪いあれ」と呪文を唱えてた。今回の旅行でいろいろな人間を見てきたけれど、マナーの悪い観光客に中国人が多い印象を受けた。


セキュリティチェックの長い長い列に並んだ後、やっと大聖堂の中に進む。大聖堂正面から広場を眺めると、僕らが並び始めた列は、写真右側の切れている場所からずーっと一列に並んで延々と続いている。「やっとここまで来たねえ」と彼氏に笑いかけるが、二人とも暑さにやられてクラクラしている。大聖堂内部に進むと一転してひんやりした空気に包まれた。


人だかりの先にあるのは、ミケランジェロの傑作"ピエタ"。やっぱり彫刻のマッチョぶりは、絵画を超えるなあと僕は密かに感じていた。アンティノウスをお持ち帰りしたい願望が、まだ、続いていたのだろう。

大聖堂の中をぐるっと一周した。ドーム天井から差し込んでくる光が、神秘的な光景を作り出している。その天井画にも、人間たちに気前よく施しをする天使が描かれている。天使が肌露出率が高いのはなぜだろうか。


ドーム最奥の祭壇。
"Death Note"などの扉絵で使われていたモチーフは、こういう美術品を参考にしているのかもしれない。


大聖堂を出る直前に、気になる絵を見かけたので写真に撮った。これは……確かラファエロの"キリストの変容"じゃなかったっけか。傑作のオーラが漂っていたので撮影したのだけれど、帰国してから確認してみると、やはりラファエロの"キリストの変容"だった。ガイドブックだとヴァチカン美術館の絵画館に収納されているはずなんだけどな。あの"キリストの変容"は本物なのか、それとも複製だったのだろうか??


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