lenovo YOGA BOOKを買ってみました。

結論、僕にとってはいい買い物でした。

ちょっと長い前置きになります。
今年の初め、パタヤビーチに向かうため、成田空港内を移動していた僕は、右手首を負傷してしまった。
ほんと、原因のほとんどは不注意なのだが、荷物が多かったことも理由の一つではあったんだ。
機内で楽しむためのiPad mini、現地で使うかもしれないからMacBook Air、そして一眼レフも詰め込んだトートバックを肩から下げていて、それが荷崩れした。そのトートバックを庇おうとしてスーツケースを引いていた右手首に過負荷が掛かって負傷。実はまだ痛いんだ。

ノートPCの預入荷物規制が厳しくなって、スーツケースに入れておくと100%開けられてしまう。
だから機内持ち込みにしたのだが、軽く6〜7kgになる荷物をトートに入れて運ぶのは無理があったのかもしれない。

タブレットとノートPCが一つになれば良いのに。
みんなが夢見てること。


アプローチは3つあって、一つはタブレットにキーボードをくっつけること。
二つ目は2in1と呼ばれているモバイルガジェット。
三つ目は超軽量ノートPCだね。

僕はわがままで、電子ブックを読んでいる時にはキーボードがない方が良いのだ。
でも、VPSの管理や、プログラムをいじるときはキーボードが欲しいのだ。

sshでサーバと通信したり、Pythonでコードを書くのにiPadは役不足だ。
タブレットだと、せめてWindowsタブレットになるだろう。
最近のタブレット10インチくらいで500g前後からあるみたい。
だけどBluetoothキーボードをつけると1kg近くなってしまう。
それだったら、MacBookとか、WindowsのウルトラスリムノートPCで良いよね。

だけどさ、ノートPCは軽く10万円越えするし、タブレットにはならないよ。
マイクロソフトのSurfaceはちょうどいいのかもしれないけれど、10万越えだ。

…………そんな不毛地帯に咲いた徒花が、lenovo YOGA BOOKだ。
不満点といえば、CPUがAtomであること。
やっぱりもっさり気味(だけど、思ったよりは使える印象もある)。
ストレージが64Gで、SSDではなくeMMC。
キーボードがとてもユニークで、口コミは賛否両論。

アドバンテージポイントは、この手のデバイスには珍しく4G RAM搭載。
microSDカードを増設することでストレージサイズを拡張可能。
使い方にもよるけれど、公称13時間運用可能なバッテリー。
Windowsだからいろいろなアプリがインストール可能。
広げればキーボード付きノートPCのようで、畳めばタブレットのよう。
重さは690gで、タブレットとしてはやや重め、ノートPCとしたら激軽量。
カバンに入れていても、全然重いと思わない。
しかも、実売4万6千円(税込)台で買えるお買い得さ!

PythonをLinuxベースで動かしているので、Bash on Windowsでやりたいことが叶う。
Bash on Windowsがまだβバージョンなので、動きが変だけど。
Pyenv、anacondaをインストールして、ATOMエディタでコードを直しているよ。
sshでVPSにアクセスすると、ちゃんと通信できるし、悪くないよ。

YOGA BOOKは、レビューを上げるライターさんや、ブロガーには不評だと思う。
彼らのようなマシンガンをぶっ放すような強烈なブラインドタッチの人には「使い物にならない」キーボードだから。
だけど、考え考えタイピングする僕には、それほど使えないわけでもない。
タイプミスも少なくないんだけど、予測変換とかでわりと救われている。

すべてが中途半端。
だけどこういう中途半端を求めていた人には、すばらしいマシンなんだと思う。

ちょっと挙動が怪しいBash on Windowsも、2017年3月の大型アップデートで改善されるかもしれない。
そうしたら、このマシンはちょっと手放せなくなりそう。

施したカスタマイズ。
・不要なプリインストールアプリを削除。
・microSDカードをVHD化して、オートマウントを設定。
・データ、プログラムをmicroSDカードへ移動する設定。
・タッチパッドのスクロールをMac風に上下逆に設定。
・日本語キーボードのIME ON、OFFをMacの「英数」「かな」風にキーバインド。
・余計な視覚効果を制限。

くらいかな。

長野のその後

翌朝、遮光カーテンを押し開くと、薄く雪をかぶった街並みが広がっていた。
遠くに、特徴のある形の富士山が小さく見え、反対側に目を転じると諏訪湖が暗く沈み込んでいた。


朝食はそれぞれ摂ることにしていたので、僕はパンと少しのサラダを食べ、あとはコーヒーを啜りながら、ずっと諏訪湖を眺めていた。静かな空間に身を浸していると、いろいろ取り留めもない事柄ばかりが思い浮かび、あっという間にチェックアウトの時間になってしまう。

その後、一日中打ち合わせ。
18:00過ぎに最寄り駅まで送ってもらった時にはヘトヘトになっていた。
19:00まで新宿に向かう特急あずさはなくて、駅前の食堂で晩御飯。
温かいそばとネギトロ丼という変わった組み合わせを、無心になってかき込んでいたことを覚えている。


翌日からは通常勤務。
ファミマでユーリ!!!on ICEのコラボキャンペーンがあって、ユリオの缶バッチをもらったり。
ユーリ・プリセツキーはなかなか可愛いキャラだと思う。


さらに翌日は彼氏が来日。
新宿でバレンタインのチョコレートを貰った。

「えへへ……パリまで行って買ってきた」
「他にパリで何してきたの?買い物は?食事は?」
「……いや、チョコだけ買って帰ったよ」
「えっ!?」

もったいなくてなかなか食べられない彼氏からのプレゼント。
うちの彼氏ったらもう、本当に愛らしくて……。

旅先にて

上野駅で今上天皇もご愛食のチキン弁当を買い、長野新幹線に乗った。
まだ朝早い新幹線の指定席は満席で、皆どこへ向かっているのだろう??と思った。


軽井沢を過ぎたところで、雪を被って真っ白な浅間山を見た。


鳥取の豪雪ニュースばかり見ていたから、てっきり長野県も雪が積もっているもんだと思っていた。
実際は道に殆ど雪らしい雪はなくて、拍子抜けしたくらい。

打ち合わせを終えて、ただいま上諏訪に滞在中。
晩ご飯は蟹としゃぶしゃぶという取り留めもない、ごちそうの取り合わせ。

温泉に浸かってだいぶ眠くなったよ。
おやすみなさい、いい夢を。

BL漫画レビュー:三田織『僕らの食卓』

評判がいいと聞いて手に取ってみた初めての作家さん。

人と食事をするのが苦手な豊が、ある日公園で出会ったのは歳の離れた兄弟・穰と種。一緒にご飯を食べるようになった三人は…。

年末年始、そしてタイのパタヤで「ユーリ!on ICE」にハマって、そして、DVDのレビュー等に「BL臭くてイヤだ」というコメントを見つけて落ち込んだり。やっぱりBLはイヤな人にとってはイヤなんだなあと。差別と偏見に反対!なんて申し上げる気はサラサラないんですが、なんだろう、ちょっとヒヤッとした感覚が残ったんだ。

で、もちろん「僕らの食卓」もBL漫画。
主人公の穂積豊は、ランチを公園で一人で食べている。
自宅で結んだおにぎりと、スーパーで買ったからあげとわかめサラダ。
社内の同僚ともあまり人付き合いがなくて、飲み会に誘われることもない。。。。

そんな一人ランチ中の豊の前に幼児が現れて、貰った手作りのおにぎりにかぶり付いて「すげーうまい、おまえ天才だな」という。穫は「おにぎりの作り方を教えてやって下さい」と頼む。こうして豊、上田穫・種は出会った。




東京ガスの一連のCMのせいかな?
いま、日本人が「幸せ」を感じ、「幸せ」を一番表現できるのは「食事と食卓」なんじゃないかと思う。
大きな成功、とてつもない冒険に「幸せ」を見出せなくなって、僕たちは日々過ぎてゆく時間の中で、粗雑に扱ってしまえば指の間からこぼれ落ちてしまうような小さな幸せを握りしめて生きている。それは「英雄の時代」に比べて退屈だとか、チャンスのない不幸な時代だとかではなくて、晴れた日の日差しの美しさ、頰を撫でてゆく風の心地よさ、すれ違う人たちの眼差しに優しさを感じ、大切な人たちと笑顔で囲む食卓に幸せを感じる……そういう生き方の時代なのだと思う。

穰と種は母親が病死して、父子家庭(祖母はいる)。
種の「お兄ちゃん」になった(させられてしまった)穰は、心の中に喪失感と空虚さを抱えて生きている。
その空虚さはひんやりとした冷たさを伴って、家族愛はともかく、自分自身の愛情を求める気持ちを失っている。






豊は4歳で両親を失い、育ててくれていた祖父母も亡くなり、8歳のとき親戚の家の養子になった。
迎え入れた家の事情もあっただろうし、従兄弟たちもいろいろと思うところはあったのだと思う。
もっとも大人になっても従兄弟は豊にそっけない態度だったので、人間性の問題か、家庭自体に問題があったのかもしれない。
だけど幼少期、本来はみんなが幸せの場所であるはずの食卓が豊にとっては地獄で、豊は誰かと食卓を囲むのが怖くなってしまったのだ。


大人って、努めて大人を演じようとする。
本当は、大人になっても怖いものは怖いままだし、子供と同じく声をあげて泣きたいこともある。
だけど、大人はそれを胸の中に閉じ込めて、いつのまにか身動きが取れなくなってしまう。
人付き合いが苦手という人もそう。
優しい、やわらかい気持ちを傷つけられて、疼くその痛みが他人との距離を作ってしまう。
実は子供とあまりかわらないんだよね。
大人って、所詮子供の先輩でしかないわけで。

「好き」って言葉は、マジックワードだと思う。
どんな言葉よりも、最大の肯定と、最大の愛情が込められている

子供の頃はあんなに乱発していた「好き(しゅきーって言っていたな)」を言えなくなったのはいつからだろう。
大人になって、同性から「好き」っていう言葉もらったことがありますか?
女性同士は「好き」という言葉をもらっているような気がする。
だけど、男同士はほとんどないんだ。
少なくとも大人の男の間では。

男同士で「好き」と伝えあう関係。
それがBLの世界だけじゃなくて、リアルの世界でも実現できるならば、世界は少しだけ生きやすくなるような気がする。

そして頼りなかった父ちゃんが……。

出会ってくれてありがとう……
最高の肯定に、僕はウルウルしてしまった。
「出会ってくれてありがとう」「いてくれるだけでいいです」……こういう肯定の言葉は美しい。

こうしてみんな幸せを掴んでゆくのだろう。

1.絵柄
ほんわか系だけど、嫌いじゃない、むしろ好きだ。
豊の子供時代の絵には泣かされまくり。

2.ストーリー
王道の、幸せについて語るBoysLove。
ただし、BoysLoveと言っても、なんだろう……羽海野チカ「3月のライオン」の桐山零クンを見ているような気分。3月のライオンは「様々な人間が何かを取り戻していく、優しい物語」とされているけれど、それに近い。人と人が出会って、新しい関係から紡ぎ出される物語、生み出される幸せについての物語。

3.エロ度
エロはなし。

4.まとめ
この物語に出会えて、僕は幸せだった。
そして自分がいま包まれている幸せについて、あらためて喜びと感謝が溢れ出してるところ。
ぜひおすすめ。

バーズコミックス ルチルコレクションにはハズレがないなあ。

絵柄 :★★★★☆
ストーリー:★★★★★
エロ度 :☆☆☆☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)

最近の食事事情

寒い日が続いている。
周囲は順繰りでインフルエンザでお休みが続いていて、僕はかろうじて元気だ。

先週は外出が続いた。
虎ノ門での打ち合わせが多くて、帰りは銀座に立ち寄ることが多かったな。

ミシュラン東京のピブグルマンに掲載されている「篝」。
今回は趣向を変えて、鶏白湯魚介つけSOBAを食べてみた。


ごめん、正直言ってこれは美味くないわ。
スープに特徴が見出せなくて、ただのつけ麺としてもリピートできないなあ。

というか、「まるでポタージュスープみたい!」な鶏白湯SOBAのインパクトがありすぎるんだろうな。
行列に並んで食べるなら、鶏白湯SOBAの方をお勧めするよ。


金曜日は成田市内へ出張打ち合わせ。
ランチは成田山新勝寺参道の「川豊」で鰻重を食べる。

店頭で割かれた鰻、腹ペコにはたまらない鰻の蒲焼スメル。
古めかしい建物の二階に通されて、重箱が出て来るまで20分を待つ。


鰻は冬に食べるといいんだよ。
夏鰻に比べて脂が乗っていて、さらに美味しいから。

来週は国内出張。
スーツケースに着替えとMacBook Proを詰めて、新幹線で移動だ!