さくらVPSにWindows10をインストールした件

すでに記載したとおり、さくらVPSにWindows10はインストールできる。
今回の大型アップデートTH2で、Windows7のプロダクトコードで直接アクティベーションできるようになった。やっとまともに運用できるようになった感じ。

で、Windows10をインストールする手順をメモしておく。

■事前準備
1.MicrosoftのサイトからWindows10のISOファイルをダウンロードしてくる。
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10

2.Windows Virtio Driversをダウンロードしてくる。
https://fedoraproject.org/wiki/Windows_Virtio_Drivers

3.両方ISOなので、解凍ツールで解凍する。

4.Windows10のフォルダ内に、Virtio Driversのフォルダを丸ごとコピーする。

5.Windows10のフォルダをISO化する。
 ImgBurnを使った場合は、次の設定でISOを作成する。

 - SOURCEにWindows10のファイルをすべてドラッグする。
 - Optionタブをクリックする
  ・File Systemを「UDF」に変更する。
  ・「Include Hidden Files」と「Include System Files」にチェックを入れる。
 - LabelsのVolume LabelのUDFのところへ適当な名前を入力。
 - Advanced の Bootable Discタブをクリック
     ・Make Image Bootableをチェック
     ・Boot Image へ作業用フォルダーにある boot¥etfsboot.com を選択
     ・Sectors To Load には 8 を入力

これでISOファイルを作成する。

6.さくらVPSにISOファイルをアップロードする。
 - さくらインターネットVPSコントロールパネルにアクセスする。
 - OSインストールタブをクリックし、ISOイメージインストール経由でファイルをアップロードする。


7.インストール
アップロードが終わったら、ISOイメージインストールタブからインストール作業を行う。
 ※ 「VirtIOを有効にする」にチェックを入れておく。

途中「インストール場所の選択」まで進んだら、Windows10 ISO内のvirtio-winのフォルダを指定してやるとWin8.1のドライバーを読み込んでくれる。画面上にドライブが現れるのでそれをすべて削除。ドライブを新規に作成すると勝手にドライブが二つできる。それぞれフォーマットして、インストールを続ける。

8.Windows10インストール後の作業

★さくらVPSはアップロードしたISOファイルを24時間に限ってCD-ROMドライブをマウントした形に見せてくれるが、その後削除されてしまう。そのためvirtio-winフォルダをデスクトップなりにいったんコピーしておくことが必要。Ethernetドライバなどが含まれているので、ここでドライバを残しておかないとVNCコンソール以外の通信が出来なくなる。外部とインターネット接続できないスタンドアローンマシンになってしまう。

・Ethernetドライバを読み込み、ネット接続を設定する。
 - IPアドレス、ゲートウェイ、ネットマスク、DNS情報などはさくらインターネットVPSコントロールパネル画面に記載してあるので、それを参考に設定すれば良い。

・セキュリティ対策
 - ログイン画面に「最後にログオンしたユーザ名を表示しない」設定をする。
 ・Windows管理ツールから「ローカルセキュリティポリシー」を選択。
 ・「ローカルポリシー」→「セキュリティオプション」→「対話型ログオン:最後のユーザー名を表示しない」を有効にする。
 ・「対話型ログオン:セッションがロックされているときにユーザーの情報を表示する」を「ユーザー情報は表示しない」に変更。

  ・「アカウントポリシー」を選択し、アカウントロックのしきい値を適当な値に変更する。あわせてロックアウトカウンターのリセット時間、ロックアウト期間も適当な値に変更しておく。この設定でリスト攻撃をある程度は防げるはず。

 -リモートデスクトップ接続のポート番号を変更する。
 ・「Windowsシステムツール」内の「ファイル名を指定して実行」を立ち上げる。
 ・「REGEDIT」と入力しレジストリエディタを実行する。

 ツリーの中から「HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Control¥Terminal Server¥WinStations¥RDP-Tcp」まで進み、「PortNumber」をダブルクリックする。「DWORD値の編集」という窓が開くので、10進数で1024~65535の間で適当な数値を入力する。

 -コントロールパネルから「Windowsファイアウォール」を立ち上げる。
 ・「詳細設定」を選択し、「受信の規制」をクリック。
 ・「新しい規則」をクリックし、「ポート」をクリックして次へ進む。
 ・「特定のローカルポート」に先ほど設定したポート番号を入力して次へ。
 ・「接続を許可する」を選択して次へ。
 ・「ドメイン」「プライベート」「パブリック」にチェックが入っていることを確認し、次へ。
 ・「名前」に「リモートデスクトップのポート変更」とでも入力して完了をクリック。

これである程度はセキュリティが保たれるはず。
あとはウィルス対策ソフトのインストールとか、諸々の準備をするといい。

※この投稿に質問コメントを残される方へ
この記事を投稿してからWindows10にも大型のアップデートがありました。
最新のWindows10において、このやり方でインストールできるかどうか僕は検証していません。実行される際はご自分でよく調べ、ご自分の責任とリスクで行ってください。
また、質問のいくつかはそもそもWindows10のインストールISOファイルの作成失敗が原因のように見受けられます。手元のWindowsPCでちゃんとブートするか、まずそこを確認することから始められてはいかがでしょうか。

31 件のコメント:

  1. 初めまして。

    こちらの記事を参考にWindows10を入れようとしているのですが、VNCコンソールにてgPXEが起動してしまい、OSのインストールが進みません。
    (途中「インストール場所の選択」まで行けない)

    gPXEのコマンドでisoファイルをアップロードしたサーバーにアクセスして、bootしてあげる必要があるのでしょうか?

    良ければ教えて下さい。

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    1. noelさま

      こちらの記事を参考にしていただいて、上手くインストールできなくて申し訳ないです。
      僕も再インストールできないので、推測ですがフォローしてみます。

      次の確認をお願いします。

      1.Windows10 ISOディスクにVirtio Driversを書き込んであること。
      2.さくらVPSのカスタムISOを選択し、イメージをアップロードしてあること。
      3.今回書き漏らしていましたが、ISOイメージインストールの「マウント設定」のところで、「VirtIOを有効にする」にチェックを入れてあること。

      いかがでしょうか?

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  2. いえ、インストール出来ないのは私の知識不足ですので・・。
    こちらこそ、返信いただきありがとうございます。

    指摘頂いた点、確認しました。

    >2.さくらVPSのカスタムISOを選択し、イメージをアップロードしてあること。
    こちらは「ISOイメージインストール」でしょうか。
    ISOのアップロードまでは正常に完了しており、VPSの管理画面より認識できております。

    >3.今回書き漏らしていましたが、ISOイメージインストールの「マウント設定」のところで、「VirtIOを有効にする」にチェックを入れてあること。
    こちらも大丈夫です。

    >1.Windows10 ISOディスクにVirtio Driversを書き込んであること。
    こちらもOKですが、気になる点が。
    WindowsファイルとVirtio Driversファイルの位置関係(Windowsフォルダ内にドライバファイル or Windowsフォルダ内にドライバフォルダ)、特にImgBurnのソースで指定する位置は重要でしょうか。

    2回階層を変えてやってみましたが、いずれもgPXEが起動した段階で止まってしまいます。
    次、3回目試してみます。

    coolさんが実施された際は、「インストールを実行する」>「コンソール立ち上げる」>「WindowsインストールUI」という感じだったのでしょうか?

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    1. なるほど。

      Virtio Driversですが、ダウンロードしてきたディレクトリは、トップディレクトリに保存しました。特にWindowsフォルダの下に保存する必要はありません。

      私の場合は、まさに「インストールを実行する」>「コンソール立ち上げる」>「WindowsインストールUI」で動きました。

      こちらのサイトさんの手順とほぼ変わりません。
      http://sysy.livedoor.biz/archives/34100331.html

      念のために上記のサイトにも目を通してみてください。

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    2. あと、念のために確認ですが。
      windows10 ISOをダウンロードして解凍すると、フォルダが1つできて、Windows10の内容はその中にあります。
      imageburnに書き込むときは、その中身を書き込む、つまりディレクトリを一つ上にあげないとなりませんが、これは大丈夫ですか?

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    3. 色々やってて遅くなりました

      >ディレクトリを一つ上にあげないとなりません
      こちらも大丈夫でしたが、やはりダメです

      もしかすると、落としてきたVirtio Driversが間違ってるのでしょうか・・
      『Stable virtio-win iso』というのを選択しましたが、これでいいのでしょうか?

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    4. なるほど~。

      下記も確認できますか?

      1.作成したWindows10 ISOをDVDなりUSBメモリに書き込んで、WindowsPCでブートできるか?問題が発生していないならば、ブートドライブから起動した Windows10は、自動的にsetup.exeを起動させるはずです。Windows10のインストールISOが正常に作成されていれば、さくらVPS上でもインストール開始画面が自動的に立ち上がるはずです。

      2.さくらVPSでWindows10のセットアップ画面は表示されるが、インストール先のドライブ選択のところで躓いている。

      どちらでしょうか?

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    5. 何度もありがとうございますm(_ _)m

      状況としては1ですが、WindowsPCでブートできるか試してませんでした。
      確認してみます。

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  3. 藤堂 正樹2016年7月4日 17:35

    おそらく見て頂けないかと思いますが、可能性を信じて投稿致しました。
    CPUもMEMもDiskも全て条件をクリアしているにも関わらず、
    インストールの途中で再起動するとWindowsのマークが出てその後は
    フリーズになってしまいます。
    MEMが4Gのプランでは条件を満たしていても不十分なのでしょうか。
    もし見たらぜひともお力を貸して頂けないでしょうか。
    どうかよろしくお願いします!!

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    2. 先月末でVPSの運用を終了したので、実機を使った質問には答えられません。
      わかる範囲で回答します。

      途中でフリーズするのは、ドライバ周りに問題があるような気がします。
      VirtIO辺りかなあ。。。。
      いったんVirtIOなしでインストールしてみるのもありかもしれません。
      ディスクアクセスはかなり遅くなりますが。

      私が運用していたのは、
      東京リージョン、Memory2G、3Core、HDD200Gの環境でした。
      SSDの契約だとどんな挙動をするのか不明です。

      また、OSはWindows10 Professional 64ビット版です。
      これ以外の環境のことはわかりません。

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    3. 藤堂 正樹2016年7月5日 20:23

      私もさくらVPSでWindows10をインストールしようと頑張ってました。
      初めて昨日の夕方、ほっといてもフリーズせずインストールできちゃいました。
      想像なのですが、私が借りている仮想サーバが導入されている物理サーバが
      変わったのかもしれません。びっくりするほどあっという間でしたので。
      ネットワークの設定なのですが、イーサネット3でローカルネットワークの
      設定を行いたいのですが参考になるページがございますでしょうか。
      イーサネット1ではグローバルIPを設定でき、RDPでも接続ができたので
      あとはローカルだけを設定したいのですが。

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    4. Windows10が動作したようで、良うございました。
      1台の筐体でEthernetを複数稼働させる運用経験を持っていないので、私が助言できる知識はないです。
      専門書を当たるか、ネットワークエンジニアに相談されるとよろしいかと思います。

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  4. 試したけど、VNCコンソール(html5)を押したときからもう進まない。
    isoはvmwareで読み込んだところちゃんと起動したし・・・。
    さくら側の問題か?

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    1. さくらインターネットが仕様を変えたのかどうかは知りませんが。

      「VNCコンソール(html5)を押したときからもう進まない。」はどの局面で発生したのでしょうか?

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  5. お名前.comのkvm vpsに現在ubuntuを入れいるのですが、isoを作り再起動してもブートされずコンソール画面にどうしてもたどり着いてしまいます。。アドバイスあれば教えてください。

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    1. お名前.comのVPSにubuntuをインストールされているそうですが、
      僕はお名前.comのVPSを触ったことがないので何もわかりません。

      お名前.comのサポートに問い合わせられたらよろしいかと思います。

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  6. 初めまして。

    私は今、貴殿のサイトを参考に、さくらVPSのサーバーにWindows10を構築しようとしています。

    現在、imgburnを使って「Windows10」と「Virtio Drivers」を合体させたISOファイルを作成し、さくらVPSのサーバーへSFTPで転送し、その後、ISOファイルを使ってインストールしようと試みています。

    しかし、さくらVPSのサーバーで確認したところ、さくらVPSのサーバーへSFTP経由で転送できているはずの「私が作ったISOファイルを認識してくれていない」状況にあります。おそらく、ISOファイルの合体の仕方で何か間違えているだと思われるのですが、何が間違えているのか分からない状況です。さくらVPSのサポートに問い合わせても、Windowsはサポートしていないので答えられない、とのこと。

    質問なのですが、貴殿がimgburnを使って「Windows10」と「Virtio Drivers」を合体させたISOファイルを作成された際に、サイトで記した以外で重要なことはないでしょうか?

    ご教授いただければと思います。

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    1. サイトで記載した以外のことは特にやっていないです。
      「私が作ったISOファイルを認識してくれていない」とのことですが、そのISOファイルをお手元のWindowsPCでブートできますか?

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    2. こんにちは。

      こちらのページを参考にしまして、win10が無事にインストールできました!
      ありがとうございました!

      私が詰まってしまい、そして解決した部分をシェア致しますので参考になれば幸いです。


      1 ISOがアップできない
        →WinSPCというソフトを使用してアップするとなぜかアップロードできなかった。次にFileZillaというソフトを使用したらアップできた

      2 VNCコンソールを開いてもWIN10のGUI画面が出ない(インストールが始まらない)
        →これは管理者さんのご指摘どおりに、仮想PC環境でISOを読み込ませてみると同様にwin10のインストール画面に移行しなかった。
         ということでbootできていないことがわかった

      3 何度かImgBurnを使ってISOを作ってみたがすべてうまく行かず。
        ふと「windows10のISOファイルを直接編集すれば良いのでは?」
        ということを思いつきソフトを探してみると、
        「WinISO」という有料ソフトを発見。これはクーポンコードを入力すると安く変えるので、検索で「winISO クーポン」などと入力してさがしてみると良い。
      私は1500円ぐらいで買えた。
        もう結構時間かけているのでこれ以上時間かけたくなかったため有料ソフトを買った。
        このソフトでISOファイルを展開し、そこにVirtIOの中身をぶち込んで保存。
        たったこれだけでBoot可能なISOが出来た。
        試しに仮想PCで読み込ませてみると無事に起動。
        そのISOをさくらにアップし、VNCコンソールを開くとwin10のGUIが表示されインストールが始まった

      4 インストール中にHDDを選ぶ画面で何も表示されず。
        ここは他の方のサイトを参考にしてWin10インストール時の「VirtIOを有効にする」というさくらのVPSコンソールのチェックを外したらHDDが3つみれるようになった。その3つをすべて削除して新規インストールすると成功した

      5 インターネット接続についてはVPSコンソールにある情報をそのまま入力したらつながるようになった。ここは最初繋がらなかったが自分の入力ミスだった

      こんな感じです。
      私は3日ぐらいかかってしまいましたが、最短でやるのであれば以下があるとかなり良いです。

      ・VMwarePlayerなどの仮想PCソフトをインストール(ISOのブート確認用)
      ・WinISOを即購入(かなりの時間短縮)

      VMwarePlayerなどの仮想化ソフトがよく割らない人はISOをUSBメモリでブートできるようにして実機でWin10の起動確認をすると良いですね。
      わたしはRufusというブートUSBを作るソフトを使用しました。
      その際にはブートはGPTではなくMBRにしないとうまくブートしてくれなかったのでその点もお伝えしておきます。

      ということで今からVPS環境を作ろうと思えば一瞬でできますが、非常に苦労しましたのでシェアしておきます。

      お役に立てれば幸いです。

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    3. sinさま

      フィードバックと詳しい手順を残していただきありがとうございます。

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  7. 当サイトの情報を基に、さくらVPS(4Gプラン)へWindows10 Pro(64bit)(virtio有効)をインストールすることができました。
    html5コンソールよりWindowsへはログインできるのですが、インターネットへの接続が「識別されていないネットワーク」となり出来ません。
    ネットワーク診断を行うと、「デフォルトゲートウェイは使用できません」のエラーが表示されています。
    尚、コマンドプロンプトよりIPを確認した際に設定した以外のゲートウェイ「0.0.0.0」が存在したため、そちらは削除してあります。

    記事の日付より時間が経ってしまっており申し訳ありませんが、何か情報があれば教えてください。

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    1. Ethernetドライバーがインストールされていますか?

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    2. 返答ありがとうございます。
      ネットワークアダプターは「Red Hat Rthernet Adapter」がインストールされ、正常に稼働しています。

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    3. windowsのTCP/IPv4のプロパティに、さくらVPSのコンソール画面に表示されるグローバルIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS IPアドレスを設定していますか?

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    4. IP設定値はコンソールに表示されているものを入力しています。
      IPv4のほか、v6も試していますが状況は同じです。

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    5. そうですか……
      確かネットワークカードは2枚か3枚存在しているように見えるはずですが、そのうちの1つにさくらVPSの情報を書き込んだら、僕の場合は動作しました。
      設定に間違いがないのならば……ドライバのバージョンを変えてみるとかありかもですね。

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    6. virtioのドライバですあ、以下よりダウンロードしたものとなります。
      https://fedorapeople.org/groups/virt/virtio-win/direct-downloads/archive-virtio/virtio-win-0.1.130-1/virtio-win-0.1.130.iso

      上記当サイトと同様のサイトより再DLし、再試行してみます。

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    7. EtherネットドライバをWin10用のものからwin8用のものに変更することで無事インターネットに接続することが出来ました。
      ご助言の方、ありがとうございます。

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    8. インターネット接続に接続できて良かったです。
      僕がVPS上でWindows10を運用していた時、そういえばWindows8.1のドライバしかありませんでした。最新ドライバが必ずしも動作するとは限らないのですね。

      宗汰さんのTry&Errが後進の方々に役立つことでしょう。
      FeedBackいただきまして、ありがとうございました。

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  8. 申し訳ありません。
    内容に誤記がありました。
    正しくは「「Red Hat Ethernet Adapter」」となります。

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