今年もありがとうございました。

と言うことで、2014年は投稿記事数200で終わりです。
去年よりは5本多いとはいえ、300台の投稿をしていた頃からは減ったな。

BL書評もネタはいくつかありますが、あれも勢いがないと書けないもので、数日経ってからも「書きたい!」と思わせる作品が少なくなったのもあるかなあと思う。
直野儚羅が「泥棒と初恋」でひさびさに良作を出しているのだけれど、書評にまとめるほどのテンションは上がらない。もっと「この感動を伝えたい!」と書きまくっちゃうような作品と出会いたいものです。

「今年は200で終わりです」と書きましたが、彼氏と旅行した北海道紀行をお正月休みが明けるまでに書き上げたいとねらっています。年明けすぐに台北行きが控えているので、何とかそれまでには書き上げないと。

旅行記は追想モードになるので、とりあえずはご挨拶を。
みなさま、元気でよい年をお迎え下さい。

BL漫画レビュー:キヅナツキ『リンクス』

僕の中では次世代(w BL主力作家のひとりキヅナツキ。
クリスマスプレゼントのように差し出されたそれは、4編のオムニバスだった。

4組の"なりそこない"の恋人たちがリンクするドラマチック・オムニバス!

関屋×新発田
超絶フレンドリーおっさん・新発田に言い寄られ続けるコミュ障ラジオDJ・関屋は、自分の中のモヤモヤを、その美声をもってうまく言葉にできない。

亀田×荻川
捨て猫が縁で親しくなった亀田と荻川。飲んで食って猫を愛でて……居心地のいい日常を「恋愛」にしないまま、ゆったりと日々を過ごす。

弥彦×秋葉×ある男
ある事情から、何事にもメゲずに愛してくれるセックスの相手・弥彦を「恋人」とは呼べないまま、カフェオーナー・秋葉は思い出のピアノを弾く。

佐渡×中条
口ゲンカばかりだけど恋人として過不足なく見える佐渡と中条--しかし中条は佐渡を「手に入らないもの」だと諦め、嫌おうとしながらそばにいる。


すでに何回かこのブログの中で「今風の画風」と呼んでいる作家のひとりがキヅナツキだ。例えば不破慎理のような馬面主人公が昔のスタンダードだったように、この1~2年前からしばらくの間、キヅナツキ、おわる、宝井理人あたりがスタンダードの一派になって行くのだろうと思う。特に、心理描写のうまいキヅナツキは、これからも王道を行く作家になるのだろう。いや、BL以外のジャンルに行ってしまうのかもしれないね。

当然、欠点もある。
キャラクターのかき分けが十分ではないので、4編のオムニバスを読み進める上でだいぶ混乱した。かき分けができない作家がオムニバスをやるならば、同一の登場人物を場所を変えて書き続けるか、あるいは場所を固定して登場人物を入れ替えるかだ。リンクスはオムニバス間で人間関係が複雑にあり、より分かりにくくしている。この部分は今後改善されたら良いと思う。

僕的にオススメは、まったり日常系な亀田×荻川編と、ドラマチックな佐渡×中条編だと思う。どちらかを選べと言われたら、佐渡×中条編一択しかない。この1編には「救い」と「赦し」がある。読者を救う、繊細で力強い言葉がある。




1.絵柄
ふわっと柔らかくて、そして現代風。BLの世界でよく使われる「ふわっと柔らかい系」の絵柄はたいてい僕の好みとは真逆の、稚拙なものがほとんど。キヅナツキ作品は相当にハイクオリティ。

2.ストーリー
4編のオムニバス。構成は工夫の余地がある。だが、短編としてはとても秀逸。まったりネコと日常生活を送るも、ある出来事によって運命を変えられてしまったふたりの男の行く末を見届けるもよし。

3.エロ度
BL初心者どころか、ノンケが手に取ったってびびるようなコマはなし。
エロよりも、もっと大事なことを味わって欲しい。

4.まとめ
名作として語り継がれて行くのだろう。だが読み手は皆、もうちょっと構成をうまくやったらなあと残念に感じるのだろうな。今年最高にオススメの一冊。

絵柄 :★★★★★
ストーリー:★★★★★
エロ度 :☆☆☆☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)

BL漫画レビュー:鳶田瀬ケビン『パライソ』

さてと。
先週金曜日は仕事納めで、恒例BLマンガ山積みをしに新宿紀伊國屋書店へ出撃。
今日は買いまくらないと……と思いつつも挫折。
「このBLがやばい 2015」のラインナップが超ビミョーだっだんだよね。

1位の中村明日美子が苦手な僕としては、既読のヨネダコウ、宝井理人、井上佐藤くらいしか食指が動かなかったな。昨年は女装ネタがトレンドだったけど、今年から来年に掛けてSM系が流行りそうな予感がする。やおい論争じゃないけれど、ゲイの男性同士のSMをニマニマしながら「他の方のレビューにもあったように、床での表現がイマイチ…もしくは、それ以下です」なんてレビューしている腐女子は、ほんと気持ち悪いです。究極の愛だとか、至高の関係だとかいう腐女子の思い入れと、作家の表現の自由は尊重しますが、ほんとゲイ目線からは微妙な状況だなあと思わずにはいられないよ。

で、数冊買った中でアタリとハズレのうち、ハズレ組の筆頭が鳶田瀬ケビン『パライソ』だったというわけで。

最高のスリルと非情なエロスでおくるバイオレンス・ラブストーリー

"アトリエ"と呼ばれる謎の島--。そこは、チャンスを掴んだ者は誰でも巨万の富と名声を手に入れられる夢の島。だが、実態は脱落すれば全てを失う、人間の欲望が渦巻く犯罪の巣窟だった。

孤独な少年・恭介は生き別れた最愛の母親を探す手がかりを求めて上陸する。しかし、島を牛耳る組織の幹部・ジンに目をつけられ力づくで忠誠を誓わされる…。島民による成功の奪い合い、裏切りと策略、暴力の果てにたどり着く結末とは!?

パライソと言えば、天国か、極楽。
檻に閉じ込められ、乳首曝している少年は、おっさんの欲望に奉仕する男娼か、それとも定広のアンダーグランドホテル並に、監獄の中で慰み者にされる少年の話か?と期待したら、なに?この有様は??

アトリエという謎の島に選ばれた500人の芸術家の卵たち。1年間の生活保障と引き替えに評価される作品を生み出せなかったらクビ。認められれば20人だけもう1年契約更新できる……はぁ!?これって芸術家の卵の生活保護の話なんですか?????

いや、クビにされる480人がバトルロワイヤルするとか、権力者に抱かれて枕営業で契約更新をはかる、という話ですらなく。1年間の奨学金制度のような、なんていうの?まさにパライソな話だった。。。。 orz

まあ、作品剽窃という不正な話はあるんだけど、わりとどうでもいい話で。しかも母を尋ねてグラフィティな恭介は、わりとなし崩しにジンに抱かれちゃうし。しかしとくに2人のあいだに深い愛情が芽生える感じでもなく。


少年誌風のダークファンタジーに、アートを加えて、ホモフレーバーを振りかけてみた感じの作品。ボーイズラブである必然性がまったく感じられない。「この檻の中から羽撃(はばた)いてやるよ」と恭介は言うんだけどさ、放っておいたって1年後にゃ追い出されるのだから説得力ゼロ。だったら逃げられない場所で、超格差社会の中で、才能と美貌だけでのし上がって行くようなストーリーじゃないとね。てか、恭介、アーティストにしちゃ健康すぎるんだよ。芸術ってどこか歪んで、どこか突き抜けてる。好々爺の芸術ってつまらないものが多くて、破綻しているヤツほど突き抜けて心を捕らえて放さないものを生み出すと僕は思う。逆にグラフィティ程度ではそういう葛藤はない、と言うのならば僕の勘違いなのだろう。でも、バロックじゃないけど、芸術って歪みの美しさでしょ?

 1.絵柄
なんというか、「ふゅーじょんぷろだくと」だよねぇ。昔っからそうだけど、同人っぽい少年マンガテイストがここの特徴だと思う。表紙が凄く期待させて、中身は微妙という羊頭狗肉のパターン。表紙は凄くいいんだけどねぇ。

2.ストーリー
ダークファンタジー、アート、どちらから切っても温すぎる。最大2年間の生活保護と、その作品を独占販売しているアートディーラーの話……って、芸術家の卵向けセーフティネットじゃねぇか。むしろ良い会社かもしれないぞ??

3.エロ度
乳首しか認めない! 表紙の画像を拡大して楽しんでくれ!!

4.まとめ
なんというか、ものすごく中途半端な作品。
主人公の目力と乳首だけに救われる。

僕が編集者なら、なぜこのテーマでBLやりたかったのか、もう一度考え直して来いと作者に言いたい。画力はあるのだからテーマを変えるか、BLのウケるエッセンスについてもっと研究した方が良いと思う。表紙の値段が500円、内容が175円という感じだ。

絵柄 :★★★★☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★☆☆☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)

ベイマックスを見てきました

クリスマスイブイブの12月23日。
来日中の彼氏とつかの間デートを楽しんだ。

と言ってもとくに企画もなかったので、「天皇誕生日と言えば、皇居に入れる日!」というわけで、午前中は一般参賀で小旗を振ってまいりました。あの旗、一度振ってみたかったんだよねぇ。二重橋を超えて、巨大な宮殿前のわりかしいい場所にいましたよ。あれだけ人が集まっているのに、今上帝が一言メッセージを発すると、水を打ったように静まりかえる様が圧巻でした。

で、午後は新宿でベイマックス。
えーと、だな。

予告トレーラーはほぼ100%詐欺映像。
いくら何でも本編のシーンをああいう風につなぎ替えちゃ詐欺でしょー。

でも、これがねぇ……めちゃくちゃおもしろかった。
ヒーロー戦隊ものとして、きわめて秀逸。
映像めちゃくちゃきれい。
ベイマックスに泣かされる。

というわけで、見に行こうか悩んでいる人には絶対お勧め。
日本愛が「梨汁ぷっしゃー」くらいに溢れてます。

最近いろいろと忙しくて……

ブログの更新がなかなかできない日々が続いています。
年末だからね。
みんな忙しく過ごしているんでしょうね。

今日は珍しく「相棒」を視てますけど、成宮くん、やっぱり太った気がするな。
実物はきっとかっこいいんだろうけど。

そう言えば、織田信成が目につくんだけど、彼も変なキャラクターを確立したもんだね。

朝日新聞が失っていたのは審美眼。

姪が出場する全国大会が幕張メッセで開催されていたので顔を出す。
ひさしぶりだな〜幕張メッセ!

まあ、正直内容は興味が湧くものではなかったので、姪の出番を見届けて早々に退出。
駅前のカフェでぼんやりしてました。

今日は衆議院選挙の投票日。
あと3時間あまりで開票速報が流れ出す大事な日。

おそらく朝日新聞あたりは、明日以降お通夜状態か、火病で手が付けられないことになるだろう。

吉田調書のねつ造報道があって、第三者委員会の報告などのレポートを見ていたけれど「使命感が過剰になり、ファクトを冷静に評価する目が曇っているのではないか」という指摘があることを知った。

これって結構重要で、新聞ってさ「反権力」が社是になってしまって、自家中毒起こしているのは間違いないのだよね。権力のチェックは必要だけど、ダメなものはダメ、良いものは良いという審美眼を持ち合わせていないと、ファクトと正しく向き合えないと思うのだよ。別に目新しい指摘でもなんでもないのだが。

朝日新聞の陥った罠は、彼らが審美眼を失っていたことに尽きると、僕は思ってるんだが。

……そういえば北海道旅行記が手つかずだな。。。

Excelにツイートさせるマクロ

髪を切ったあと、カフェにMacを持ち込んでごちゃごちゃやってました。

くだらない、実にくだらない試みですが、ExcelからTwitterにツイートするマクロを組んでみました。
某サイトでExcelをTwitterクライアント化する記事が掲載されてしましたが、僕は単純にExcelがつぶやくだけでOKだったので、コマンドライン形式のTwitterクライアントをExcelマクロから叩くやり方で、簡単に実装できちゃいました。

くだらない。
実にくだらないが、微妙に可能性を感じさせる組み合わせですね。

12月は記念日が二つ

ここ数日仕事が忙しかったりで、ブログはすっかり放置状態。

12月と言えば。

12月4日で、ブログを始めて丸10年が経過した記念日。
ぜひぜひこの記念日に書き込みたかったけれど、連日の飲み会と風邪気味で潰れてましたよ。昔の上司のメールに触発されて始めて、気が付けば10年。スタートは今は亡きDoblogでした。重くて使い物にならなかったので引っ越しした直後、データを吹き飛ばしてサービスを爆死させるという、いま考えてもNTTデータは凄いことをやらかしたのだなーと。

10年前と言えば、まだ祖母が存命だったし、今彼とも出会っていなかったし、まあ良くも悪くも若かったなあと思う。いまじゃゲイ界隈からも引退してしまって、ただのおっさん化進行中ですから(苦笑

もう一つの記念日は、彼氏と付き合い始めたのが12月7日。
あの日は2008年12月7日だったから、丸6年が過ぎた。

今週来日していた彼氏とそんなことを話していたんだ。
とにかく時間が過ぎるのは速いなあと、胡蝶の夢のように。

昨夜帰宅してTVをつけたら、インド人な平井堅が歌って踊っている。
なにこれ、中年オネェの魂の叫びみたいな。。。。。
こうならなくてよかった、と安堵しつつ、こんなドロドロ系も怖いもの見たさな興味は沸いてしまうかも。

平井 堅 『ソレデモシタイ MUSIC VIDEO (YouTube ver.)』
http://youtu.be/1krJijKL384