荒野へ into the wild を読了。

つい先ほど、寄り道したカフェで「荒野へ」を読み終えた。
ジョン・クラカワー……10年ほど前、顔も知らない人に熱く語っていた事を思い出した。今は、何もかも皆懐かしい。

1992年夏、アラスカの荒野に放置されたバスの中で、腐乱死体で発見された青年の人生を追いかけた物語。本の表紙に掲載されたバスの写真が、なにか尋常じゃない寂寥感が溢れ出していて、僕は長い間手を出さずにいた。今回、改めて手に取ってしまい、そして深いため息をつくしかなかったんだけど。

日本人には「荒野」という感覚があまりないんだと思う。
日本人にとって自然は身近で、共生する存在であることをDNAレベルで刷り込まれている。そりゃ、北海道の釧路平原なんて荒野そのものなんだろうけれど、現実的に「荒野」というものに実感がわかない。
ところが欧米人というものは、時々荒野で自然と対峙したくなるものらしい。イエスだって40日ほど荒野を彷徨ったそうだし。腐乱死体で発見されたクリス・マッカンドレスは、大学在学中からアメリカ中西部の荒野を彷徨い、そして彼の人生最後の120日あまりをアラスカの荒野で一人で過ごした。

この本は一時期若者のバイブルになったんだそうだ。
反文明、反物質主義、エコロジストetc、こういうものに惹かれてゆく人は一定程度現れる。クリス・マッカンドレスの場合、変わり者だったようだし、家族関係もあまり良好でもなかったようだし、他人に指図される事が嫌いだったようだ。頭が良く、人並み以上の才能に恵まれ、純真で、情熱的で、理想主義で……でも、きっと彼は現代社会の仕組みと折り合いをつけにくかったんだろう。彼の純真さは、彼と出会ったたくさんの人たちを魅了しながら、彼自身は一カ所に落ち着くのも、誰かに指図されるのも嫌いで。社会の仕組みと折り合いがつけられず、自由でいたかったんだろう。

彼は、たぶん不慮のトラブルで命を落としたと想像されている。でもその「荒野」はハイウエイから数キロの場所で、サハラ砂漠のど真ん中とか、タクラマカン砂漠の灼熱地獄の中、とかいうわけでもないのだ。本当に「荒野」を目指すなら、アフリカとかまったく別の文化圏での「荒野」でも良かったはずなのに、彼はアメリカで「荒野」を目指している。僕は最後まで腑に落ちなかった。なぜなんだろう。独りでしばらく「土地が与えてくれるものを食べて生活する」という彼の生活も、意地悪くいえば、しがらみから逃れて独りぼっちのキャンプ生活を楽しんでいた若者といえなくもない。青臭いモラトリアムとか?

それでも、理想主義に燃えていた青年が悲劇の結末を迎える様は読者の心を掴んで離さない。彼は荒野に分け入って、結局還って来れなかった人だけど、人は誰でも自分の力がどこまで通用するのか試してみたい気持ちと、美しい自然と対峙してみたい誘惑には抗いがたいから。

ジョン・クラカワーは、作為的かどうか分からないけれど、クリス・マッカンドレスの風貌についてほとんど記述していない。本人の写真を見て、なるほど、笑顔が魅力的な好青年だったことが分かる。だからこそ、なぜ彼は荒野を目指したのか、世の人は気になるんだろうな。

ふたたびWindows7 PCにトラブル。

晴れ。12.8℃/4.9℃/39%

またデスクトップPCが壊れました。
3Tのデータディスクがまず見えなくなり、そしてWindows7が立ち上がらなくなる。
OSの復旧をやらせていたら、ついには完全にぶっ壊れました。
BIOSのレベルで3Tハードディスクを認識しないので、シリアスだなあと。

ただ不思議なのは、3Tディスクは運用して3ヶ月も経っていないもので、しかも例の「カツン、カツン」「ジー、ジー、ジー」という不吉な音もしていないわけで。
昨年後半から立て続けにハードディスクトラブルが続いていると、さすがに運が悪いとかじゃなくて、PCのマザーボート自体に問題があるんじゃないかと疑い始めたんだ。

仕事の帰り道、外付けハードディスクケースを買ってきた。
3TディスクをPC本体から取り出し、ハードディスクケースに入れてMacBook Proに繋いでみた。普通に認識されて、普通に中身を取り出すことに成功。

じゃあ、と思い、Windows7 PCの電源を入れてみると、普通に立ち上がる。
なんなんだろう。
ハードディスクに相性なんてモノはないのだろうから、SATAインタフェイスが壊れているのか、SATAケーブルか電源コードにノイズが乗っていて誤作動を起こしているのかも。でもなー、マザーボードは交換して1年も経っていないんだけどなー。

データが生きているのでほっとしたけれど、根本的な対処方法が思い浮かばない。
うー、どうしようかな。。。。 \(^O^)/

戦争と平和

仕事を終えて、帰宅途中の電車に揺られながら、瀬戸内寂聴氏の発言を見かけた。
ちょっと考えさせられた。
で、思った。

「平和のために、憲法改正すべきじゃないのか?」と。

瀬戸内寂聴氏の発言は以下の通り。

「細川さんが今度の選挙で勝つことができれば、国を変えることができると思います。
『脱原発だけを都知事選で言うのはおかしい』という声がありますが、私は争点が『脱原発』一つでもいいと考えている。脱原発ができれば、他のことだって何でもできますよ。

このまま国が安倍さんの考えで進んでいったら、大変なことになる。安倍さんは原発の再稼働だけではなく、憲法を変えて戦争のできる国にしようとしています。それは絶対あってはならないことです。

私は91歳で戦争を経験していますから、戦争で亡くなった人に対して申し訳ないという気持ちはずっと持ち続けています。だから戦争に向かおうとしている政府には反対ですし、若い人や子どもたちにそんな国を残すわけにはいかない。
その思いで、こうして細川さんを応援しようと思っているのです」

発言の前段は、正直、ご老人の空回りの意気込みと苦笑させられたが、後段を読んでちょっと考え込んだ。瀬戸内寂聴は、僕の中では左翼的文化人としてクラスタリングされている人。彼女が意見表明するときに連なっている人たちの顔ぶれを見ると、まあ左翼だろう。ただし、彼女は、支那・朝鮮のような日本の国力を削ぐために自衛隊の存在を否定している勢力とは異なるのではないかと僕は考えている。その勢力と近い場所にいるかもだが。

「憲法を変えて戦争のできる国にしようとしています。それは絶対あってはならないこと」と彼女はいうけれど、日本は基本的に右翼・左翼、保守・リベラルともに平和を希求していることは間違いない。幸いなことに日本は軍産複合体に突き動かされている国ではないから。日本の保守は、米国のネオコンのような軍産複合体の走狗ではない。

となると、同じく平和を希求する保守・リベラルは歩み寄れるんじゃないか。
結局、両者の差は、軍隊を必要と考えるか、「戦争」をどうとらえるのか、だけだ。

保守派は、非武装状態で国土と国民を守ることができるとは信じていない。
リベラル(左翼?)は、軍隊こそが戦争の原因で、非武装無暴力で平和が達成できると信じている。

僕の立場は保守派ですから、非武装無暴力で国土と国民を守ることができるとは信じない。支那共産党という帝国主義的暴力集団の脅迫を受け、現実的に国土を浸食されている現実を見ていれば、「話せば分かる」という左翼の主張はリアリティがない。併合され民族浄化の被害に遭っているチベット、国土を大幅に削り取られたブータン、南シナ海での領土侵略という現実を見ても、支那共産党を平和集団だというならそいつはペテン師だ。

だけど、瀬戸内寂聴らの「戦争反対!」という悲鳴のような主張も分からないではない。

戦争をどうとらえるかだけど、左翼の人たちは「戦争=日本国の軍隊が他国を侵略すること」だと定義しているようだが、原理主義者でもない限り「日本が他国の軍隊に侵略され、それを排除するための行為(=戦争)」まで否定していないと思う。

結局、それは「集団的自衛権」と密接に絡んでいるわけで、極論すると左翼の言ってる戦争反対は「日本単独で他国を侵略することは反対。それから米国のおつきあいで戦争に巻き込まれるのは反対!!」ということだ。「日本単独で他国を侵略することには反対」には、保守派の同意もとれると思うが。

ここからがたぶんややこしいのだが、つまり左翼は反米なのである。そして、戦争反対の反米勢力のほかに、日本と米国を引き離して、日本の国力を削ぎたい支那、朝鮮、共産主義勢力、社会党勢力が呉越同舟で騒ぐ。

だからこそ、憲法改正が必要なんじゃないか?

日本は軍隊を持つ。
ただし国土防衛のために使う。
他国侵略は行わない、占領地統治をやる気がないんで。
ケンカは売らないが、売られたケンカは必ず買う。ボコボコにしてやる。
きっちり憲法に記載する。

そして日米安全保障を含む安全保障条約では、互いに相手国の領土を第三国に侵略された場合には、集団的自衛権を発動して戦う。ただし、互いに第三国を戦場にした戦争には適応しない、とか。ここは相手あってのことなので難しいと思うが。

左翼の方々がPKOや、国連軍の参加に反対しているけれど、一つ提案があって「国連憲章の敵国条項が撤廃されない限り、国連軍への参加はできない」という問題提起はありだと思う。国連の安全保障理事会を見てると、ほんとダメな組織だと思うし。

どちらにせよ、国土と国民の安全を確保するためには一定規模の軍事力は必要。
その上で、軍事力の行使についての条件付けと適用範囲を憲法できっちり記載する。
そうしたら保守とリベラル、右翼と左翼の不毛な罵りあいを止めらるんじゃないかね。

父親が帰宅しました。

先週末の土曜日。
先に病院へ行っていた母親から「退院が決まったから、クルマ廻して」と連絡があった。
早速スカイラインを出して、迎えに行った。
びっくりしたのは退院にあたっての請求書。
あれも、これも、あんな検査も、こんな検査もやって、この勘定ですか???

安すぎだっ!!!

介護などの必要はないけれど、入院中に足が弱ってしまったので、しばらくは注意深く見守が必要。でも、想定しうる最悪の状況に比べればぜんぜんありがたい。
リビングのこたつで温々している父親の姿をみていると、あるべき場所にいるべき人がいる、という安堵感がある。

父の入院中、病院へクルマを運転する日が続いていた。
短い距離だけど、カーラジオを聞きながら運転する。

あるとき、スピーカーから映画の話が流れてきた。
鼎談しているDJたちがしきりに「into the wild」という。
う〜ん、どっかで聞いたことがあるフレーズ。
あれは確か、「into the air」だったなあ……と連想していたら、やっぱりクラカワー「荒野へ」の話だった。すごく懐かしく思い出した。まだ未読だけど。

昔、読もうと思って忘れていた本。
近々読むぞっと。

BL漫画レビュー:いろいろまとめて棚卸し祭り!

良い作品だったな~と思ったものの、書評を書くタイミングを逃し、だけどいまさら改めて書評する気力がなくなっちゃったBLマンガなどをまとめてみた。ぶっちゃけ、駄目作品の方が多い気がするけど。棚卸しですっきりしよう企画。

さあ行くぜっ!

すもも『嫌煙家のテーブル』
ライターの津川は、取材先で出会ったイケメンシェフの梅田とキスを賭けて一ヶ月の禁煙をする事に。ほんの遊び心でノッたつもりが、知らす知らずの内に本気になって……。

※まだまだ。。。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★☆☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


タクミユウ『スモーキンライフ』
煙草も、男とのセックスも、俺に教えたのはアイツ―。
興信所に勤める火野と鬼嶋。くされ縁の二人は、実は付き合っていたこともある。
けれど、ゲイを公言している鬼嶋と違い、火野は男同士の関係を認めがたく、一方的に別れを告げて結婚した。そして現在―バツイチ。
そんな火野に鬼嶋は懲りずに誘いをかけてくるが…?
意地と未練のシーソーゲーム。擬人化シリーズも収録した、煙草にまつわる恋愛集。

※タクミユウ作品は当たり外れが激しい気がする。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


ミナズキアキラ『この夜のすべて』
心を殺さなければ・・・
ある政治家の私設警護班『士旗の会』に所属する七青は、新入りの葵の教育を任せられる。
軽薄なようでいて汚い仕事も淡々と確実にこなす七青と、優秀な腕と頭脳を持ちながら潔癖で純粋な一面がある葵。
水と油のようにまるで性質の違うふたりだったが、息の合った連携で次々と功績を上げていく。
しかし、葵にはある秘めた思いが胸にあって・・・
闇に生きる男たちが辿り着いた先とは?

※ストーリー展開が下手。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★☆☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


ミナヅキアキラ『知らぬはおまえばかり』
大学時代に酒の勢いで同じサークルの芳川を誘った和有希。過去に苦い経験をもつ和有希は、一夜限りなのだからと、何も知らないノンケの芳川に、自分が気持ちよくなるよう都合のいいように男同士のセックスを教えた。しかし、社会人になってからも関係は続き、いつしか恋人のように優しく接してくる芳川に戸惑い!?

※掘り出し物。僕はかなり好きだな。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


ミナヅキアキラ『のぼせるからだ』
「俺だけにこの服の下、見せてくれない?」
アイドルのようだと言われる自分の容姿にコンプレックスを抱いている鈴見佳永。
そんな彼が出逢ったのは、才能と自信に溢れる男だった。
ある日、鈴見が近所の銭湯『草羽湯』を訪れると、そこにはやたらと男前な番台がいた。
なぜか番台からの熱く無遠慮な視線を感じる鈴見。
後日、その男が書家として著名な草羽史奏だと知るのだが……!?

※掘り出し物。僕は好きだな。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


みやもと水風『ドSなカレの育成法』
英語教師の横山は、教え子で学級委員の熊谷と交際中。
普段はクールで「鬼のヨコセン」なんて呼ばれているが、HになるとM属性全開のド変態。
性欲盛んな年頃の熊谷と校内でいちゃいちゃする事もしばしば。
ある日、いつものように保健室で楽しんでいるところを保健医・高梨に目撃されてしまう!
ヤバい…と思ったのも束の間、高梨が乱入してきて何故か3Pプレイをすることになって…!?

※イマドキの学園もの。センセイは楽しそうだね。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


志水ゆき『花鳥風月』(1)(2)
もう二度と恋なんかしない。
そう誓って俺はこの町にやってきたーー。

糸川一人は、母の再婚を機に家を出て、山間の町に越してきた。
初日から風呂場で苦手な虫に遭遇し、裸のまま駆け出して、隣りの家に飛び込むと、
そこには、メガネで大人でとてもきれいな、一見医師が住んでいてーー。

自然豊かな山間で育ったり眠ったりする3組の恋を描く、志水ゆきのストレートラブストーリー、開幕

※「是」と比べるとねぇ……ストーリー展開がごちゃごちゃしすぎ。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


鹿乃しうこ『ササクレメモリアル』
ノンケばかりを好きになり、叶わない恋から逃げるように、ゆきずりの関係を繰り返してきたダメ男・矢嶋滋は、今回も好みのモッサリ癒し系の後輩の結婚報告により、失恋決定。ヤケ酒して終電車の中で酔ったフリして後輩にキスしたところを男前の車掌に見られてしまう。後日、電車の中でイケメン車掌・三田悠介になぜだかナンパされ、一目惚れだと告白されるが! ?ノンケ好きなダメ男×ちょっとズレてるイケメン鉄道マンの一筋縄ではいかない10年愛を描いた表題シリーズ他、犯罪スレスレ! ?コワモテ刑事と童顔青年の純情(?)ラブを描いた「ラブ・デカ」シリーズと「迷う男」最新刊を収録した著者が贈る究極のラブ&エロス作品集!!

※迷わず行けよ、行けば分かるさ!!

絵柄 :★★★★★
ストーリー:★★★★★
エロ度 :★★★★★
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


緒川千世『このおれがおまえなんか好きなわけない』
昔から町で評判の美少年・藤間大成。
周りに甘やかされて、わがまま放題に育ってきた大成の人生には、唯一の汚点がある。
それは中学のときクラスメイトだった御徒町啓太の存在だ。
そんな大成と御徒町が、ある日、3年ぶりに再会。
その日から大成の復讐大作戦が始まった!
・・・なのに、おかしいぞ。
御徒町のことなんて大嫌いなはずなのに、
ドキドキして大成の頭はまともに働かない。
まさか、この俺があいつを好!?

※イマドキの学園もの。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


緒川千世『誤算のハート』
「俺と、付き合っちゃう?」別れ話でもめていた隣のクラスの烏童と付き合うことになった三城。気まぐれで始めた「恋人ごっこ」のはずなのに、烏童の隣は居心地よくて…。
セックスも彼の手管に翻弄され、快感に震えていることしかできなかった。優しい愛撫、甘い熱――俺の体はどうしちまったんだ。…ヤバイ、こんなの俺じゃない。
硬派彼氏×チャラ系男子、男子高生のふしだらな純愛。

※『このおれがおまえなんか好きなわけない』よりはこちらが好き。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


神田猫『ぷちっとはじけた』
ゲイの足鷹には忘れられない男がいた。過去に一度だけ自分を抱いた男・能代だ。能代とのセックスは苦々しい思い出だったことから、二度とネコはしないと誓った足鷹は色男に成長する。ところが数年後、偶然にも能代と再会し、さらに猛アタックをかけられて…!?

※書評時期を逃してしまった。おすすめ作品!

絵柄 :★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


碧本さり『ケダモノ彼氏!』
友人の江波は、男女問わず人気モノの完璧イケメン君。
そんな彼に憧れていた多田だったが、本当の江波はワガママでゴーインな俺様タイプだと知ってしまう…!!
多田にだけケダモノっぷりを発揮し、ところかまわず欲情する江波の本当の気持ちとは…!?

※ツンデレ彼氏はジャスティス!

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


北上れん『よそはよそ、ウチはウチ』
大学生のフミには、両親の再婚で義理の叔父さんができた。長塚昂之、35歳、おそらく職場ではモテるであろう外見。仕事もデキるらしい。
しかし――生活能力はすこぶる低かったのだ!!
(おまけに性格もやや難…。)
フミは彼の面倒を見るため家政「夫」として出入りするうち、スキンシップ・ハグ・いちゃいちゃするのが……仕事に……って俺たちどういう関係!?
叔父×甥っ子の年の差ハウス・コメディ!

※かわいい大学生はステキ。まだ全然序盤。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
エロ度 :☆☆☆☆☆ (本編のみ)
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


鞠田ユズ『二度目のオトコ』
サラリーマンの遠藤は、先輩の西尾に憧れを抱いていた。
そんなある日、西尾に5歳の娘・夏美がいること知る。
夏美に懐かれた遠藤は度々、西尾の家に赴くようになる。
彼のことを先輩としか思っていなかった遠藤だったが、その気持ちに変化が起こり――。

※子持ちリーマンはいろいろつらいね。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


みよしあやと『片想いとパレード』(前後編)
幼なじみの親友・鷹也に、長く、こじらせた片想いをしている東馬。
「あいつのお姫様になりたい」「俺のヒーローはあいつ」乱暴な性格で口が悪いくせに、乙女思考回路な東馬は、好きといえず自分の恋心を自虐し卑屈な考えに傷つく毎日だった。
しかも、大学に入って、鷹也には彼女が出来た。鷹也の世話焼きと親密な親友としての接触は相変わらず。サークルの先輩・米沢や謎の女も東馬に接近。
とある変化が生まれ、片恋は、手酷く東馬を傷つけ始める――。
「それでも俺の世界は、お前の一言で満ちる」

※悪くはないんだがなあ。。。。2冊にするほどではないかな。

絵柄 :★★☆☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★☆☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


魚ともみ『いつも3人一緒でね?』
ごく平凡な就活青年・未緒は卒業まぢか職業訓練校で知り合った2人の年下の友人・壮一と和則に襲われてしまう!!
2人にかわるがわる強引に何度も挿入されて、嫌なのに、気持ちよくなってしまった未緒は、3人でのHがやめられなくなってしまって!?

※ほぼただのエロ本。

絵柄 :★★☆☆☆
ストーリー:★☆☆☆☆
エロ度 :★★★★★
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


金子アヤ『欲望レンズ』
男女問わず人気のAV男優・司。他メディアに露出するほどひっぱりだこで、誰にでも優しく振る舞う司だが、どうしても、ある一人の男が気に入らない。それは、カメラマンの太一。腕は確かなのだが、レンズごしの視線にただならぬ欲望を感じてしまって…!? あつ~い視線に乱されて…。えっち特盛りラブv

※腹筋は正義!

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★★★
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


三尾じゅん太『三万円の彼氏』
欲望に忠実な高城が、恋人と別れたばかりで体を持て余している時に、ふと耳にした『レンタル彼氏』の噂。手っ取り早くムラムラを解消しようと注文してみたら、爽やかな好青年の大地が家にやってくる。とりあえず体は好みだったのでセックスに誘ったところ、性的なサービスはNGだという。高城はすっかり興醒め。諦めて街に男を探しに行こうとすると大地が──!?

※わりとほんわか系。ウリ専話はきらいじゃない。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


小笠原宇紀『抱擁実験』
大学生の高橋未弥は人との関わりを避けて生きてきた。
ある日、未弥は狩野 令と名乗る男にパーティーに誘われる。
令は大学の地下坑道で怪しげなパーティーをしていると噂されている男だった。
そんな折、未弥は警察官である父に頼まれ、地下坑道の噂を調べることになる。
だが秘密を探るうち、未弥は令にHなことをされてしまい…。

※ストーリーがマジやおい。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★☆☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


西村しゅうこ『騎士堂倶楽部』(2)
元華族・並木春嵩の元で使用人として働く出(いずる)は、彼に内緒で八百長格闘技に出場し、生活費を稼いでいて!? 会員制秘密クラブ『騎士堂倶楽部』の創設秘話が今、明かされる!!

※「月の足跡」のストーリー展開がぎこちなさ過ぎる。再考された方がよろしいかと。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


鷹丘モトナリ『俺とお前の新生活』
大学卒業間近だというのに、就職先が決まっていない京矢。そんな時、人気俳優・日高のマネージャーをしている兄が急病で倒れてしまい、代理マネージャーを頼まれる。そうして始まった新生活──ガキ扱いしてくる日高はムカつくし、失敗ばかりで凹むものの、憧れの業界で働ける喜びに京矢はやる気満々!!! ところがある夜、酔っぱらった日高から、大人なスキンシップをされて──!?

※ストーリーが安直すぎる。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★☆☆☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


腰乃『新庄くんと笹原くん』(1)
高校生の真希ちゃんは二次元が大好きなオタク男子。ひょんな事がきっかけで、リア充な同級生・新庄くんの興味もない恋愛相談(対・生物教師♂)に乗るハメに。面倒ながらもオタク知識満載のアドバイスを続ける真希ちゃんだが、日に日に自分の方が新庄くんを意識し始めてしまい…。

※腰乃、おもしろいけど、飽きてきた。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


直野儚羅『真夜中の彼方者』
迫害を受けていた醜いヤギの妖・ロイは、輝くように美しい火の神・シウ様に助けられ、人の姿を与えられた。
シウ様を主と慕いお世話に励む中、そばに居たいと想いを募らせるが、己れの醜さをよくよく自覚しているロイは、自分はいてもいなくてもよい存在だとわかっていた。しかし、シウ様の逆鱗に触れる出来事が起こりーー!?

※最近の直野儚羅にはがっかりだ。。。。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


東野裕『おとなりの肉食獣』
アイドルに夢中なオタクリーマン・修二は、年下のイケメン幼馴染・智也にワガママ言い放題!
そんなある日、いつも絶対服従の智也に突然押し倒されてしまった…!
ただの幼馴染だと思っていた智也に雄を感じてドキドキする修二だけど…!?
従順なフリして超肉食系年下男子の下剋上ラブ、ラブラブHな描きおろしあり♪

※人体のデッサンがちょっとおかしくないかい???

絵柄 :★★☆☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


北沢きょう『浅長隆太郎の淫らな日常』
厳格な佇まいも美しすぎる華道家家元・朝長隆太郎には世間には明かしていない、二つの秘密がある。
一つは男の恋人がいること。
もう一つは「超ドM」ということ!
いけ好かないワイルド映画監督・枝川に感付かれたことでひた隠しにしていた最愛の恋人・槇にバレてしまい…!?
人気華道家のエロティック純愛ラブストーリー
描き下ろしつき

※タイトルで損しているパターン。

絵柄 :★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)


隆巳ジロ『甘えたがりと海辺の彼』
大学生の卓弥は、愛犬・ヒメの散歩中、海辺でサーファーの洋輔と出会う。
海でのマナーを彼に注意され、すねた態度をとる卓弥だが会うたびに声をかけられ、しだいに親しくなっていく。
甘やかしてくれる大人な洋輔に、卓弥は心惹かれはじめるが…。
包容力抜群(意外に腹黒!?)なイケメン×ツンな甘えっ子のじれったくもキュンなラブストーリー

※主人公がめんどくさ。。。

絵柄 :★★★★☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)

BL漫画レビュー:ARUKU『明日屋商い繁盛』

"このBLがヤバイ 2014"第18位ランクイン。
読み手を選ぶけれど、何度も何度も読み返したくなるすごい作品。

事故で家族を失った若草秋緒は、遠い親戚の伝手で古道具屋を買いうけることになった。右も左もわからぬまま商売を始めてみるが、店に持ち込まれるのはいわくありげな物ばかりだし、訪れる客もこの世ならざる者ばかり……。
おまけに店には、友人の天宮そっくりの顔をした、自称からかさおばけの男色家・キッカという遊び人が住みついていて、なにかと秋緒にかまってくるのだが!?


やばい、書評を書くために資料探していたら「大神」見つけて泣いてもうた。
あまりに名曲が多すぎてなあ。。。。

は、さておき、"明日屋商い繁盛"は、読み手を選ぶ作品だと思う。BLを論じている人たちの論評は、どの時代に、どの作品に対して、どの立場から接したかで印象が大きく変わる。そういう意味で、"明日屋商い繁盛"はアラフォー以上の腐女子、いや、貴腐人には刺さる作品だと思う。逆に十代には遠すぎるストーリーかと。

BLのファンタジーものと言えば、竹宮恵子時代から伝統のパンパネラと相場が決まっているけれど、こちらは和風の世界観。鬼だの、妖怪だのが出てくる。

詳しく書けば書くほど陳腐になるので、なにを伝えたら良いか分からなくなる。

ここしばらく"妖怪アパートの幽雅な日常"、"マウリと竜"、そして"明日屋商い繁盛"を読んでいて、「想いは残り、それは受け継がれ、そして巡ってゆく」のだなあと思う。人もどこからかこの世に産み落とされ、そしていずれこの世を去って行く。人間も季節のように巡ってきて、そして巡って行くものであって、恐れずにそれを受け入れて、自然の一部のようになって人生を眺めるのが日本人らしさなんじゃないかなーと。去って行く者らが残した「想い」を受け継いでゆくのが、社会であったり、文化であったりする。
ところが、その「想い」のリレーが上手く機能しなくなってしまって、二進も三進も行かなくなってしまっているのが今の僕らの社会。うまくリレーされた「想い」は、僕たちを強く、優しくする。

そういう意味でグローバリズムに事大するんじゃなくて、もっとも足下に眠っている僕らの強さ、美しさ、優しさを再発見しようよというムーブメントが、サブカルチャーの中から呼びかけられているような気がする。学生運動上がりの評論家らのサブカルチャー=反権力、反体制運動とは相当なズレがある。レコンキスタ運動みたいなもんか??

余計なところに話は飛んだけれど、個人的には達磨のエピソードが大好きだ。

1.絵柄
独特で、好き嫌いが分かれる絵柄だと思う。
なんというか、"妖怪アパートの幽雅な日常"の深山和香の同人版?という感じ。
作家さんが超絶進化すると、尚月地みたいになるのかも。

2.ストーリー
BLという枠でとどめるのはもったいない。だけど、僕らの知らないところでつながっている地下水脈の一つが、BLの形で現れたという解釈ならば納得。しみじみと人生の移り変わりについて考えさせられます。

3.エロ度
若干ある。

4.まとめ
なにか心の琴線に触れる、忘れがたい作品の一つ。こういうものが出てくるから、BLはなかなかどうして侮れない。気になっている方はぜひぜひぜひ!!

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★★★★
エロ度 :★☆☆☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)

キャロライン・ケネディ駐日米国大使が、鳩山クラスの地雷な可能性 (^^;

バンコクから帰国して、まず最初に驚かされたこと。
キャロライン・ケネディ駐日米国大使がTwitterイルカ漁についてつぶやいた件。
鳩山・ルービー・由紀夫の「日本は日本人だけのものではない」にはのけぞったけれど、ケネディ大使の「イルカが殺される追い込み漁の非人道性について深く懸念しています」というツイートには戦慄が走ったね。 
彼女、たぶん、鳩山クラスの地雷だわ。

女性週刊誌が彼女を持ち上げていたけれど、僕が思うに、あれは『空気の読めない「無駄に意識の高い(w」』オンナ
だって、あのツイート、ひどいじゃない?

What's 人道性?

その線引きはどこにあるんだい?
あなたは自分が人道的な人間で、イルカ漁をしてる太地町の漁民さんを含む日本人は非人道的な人間だというのかい?ひどい話だ。
ぶっちゃけ言えば、あなたの言う人道って、米国キリスト教徒の価値基準だろ?
世界にはキリスト教徒の価値観とは違う世界があることを理解できないのか?

普通に考えて、彼女の発言は思い切りレイシズムなんですけど。
しかも無意識にレイシズム発言ぶっこいておいて、「てへぺろ」じゃ済まされないわけで。

いや、別にキャロライン・ケネディ女史がレイシストでもいいんですよ。
それは個人の資質の問題だから。

だけど、米国政府の駐日代表という立場の人が、のっけから赴任先の国の文化をけなしたり、国民の気持ちを逆なでするってのは、大使としての能力や資質に疑問符がつく。

それは、遡ってはバラク・オバマ大統領の「米国大統領」としての能力や見識への疑問でもある。「チェンジ!」のかけ声にだまされた米国民が選んだ大統領だけど、彼は2ちゃんねらーの間で囁かれている「黒ノム」レベルの政治家なんじゃないかという疑惑がある。だから、彼は最悪のタイミングで、最悪の人選の駐日大使を送り込んできたのかも…ね。

トモダチ作戦で上がったはずの米国への好感度は、これから下がる可能性が高い。
だってさ、尖閣、靖国神社、慰安婦問題など、東アジア圏での日・中・韓の緊張を、日本にだけ圧力をかけることで沈静化させようとしているように日本人には見える。
安倍晋三首相を「右翼」とレッテル貼りをするけれど、支那とくらべてどちらが軍拡主義で、野蛮か。息を吐くように嘘をはく朝鮮人の言葉を信じて、どうして日本人の話を聞こうとしないのか。そういうストレスが日本人の中に蓄積されている。

国際連盟脱退の時のようなナイーブな感覚で、世界を見るべきじゃない。
ただ、米国政府のやり口は、日本を支那に売り渡そうとでもしてるんじゃないかと日本人に勘ぐられても仕方ない時がある。

※追記
無駄に意識の高い人って、いろいろなことに興味を示すのだけど、対象に自分の経験や知識を押しつけて気持ちよくなっているだけのことが時々ある。

母親がApple TVに夢中な件

父親が入院してから2週間が過ぎた。
病院はタクシーワンメーターで行ける距離で、天気が良ければ散歩がてら歩いても行ける。

毎日お昼ご飯を食べた後、母親は病院へ見舞いに行く。
洗濯物を届けたり、シャワーの介添えをしたり。
父親はわりと予後がよくて助かる。ときどきまだら惚けみたいなことも言うけれど。
脳の浮腫がもっと落ち着けば、いずれはある程度以前に近い生活を送れるかもしれない。

病院から戻ってきた母親は、最近Apple TVがお気に入りだ。
昨年末、冗談半分で買ったおもちゃ。
だけどhuluを契約して映画見放題にしたら、母親はあのちっちゃなリモコンを適当に弄くって、毎晩映画を見て楽しんでいる。70歳を越したおばあさんでもらくらく楽しめるデバイスってのは、けっこうステキなことだと思う。彼女はただいまイルマーレを鑑賞中。


エピローグ 2014年タイ旅行(9)

最終日の朝、僕らは4:00にベッドから這い出した。
前夜、日付が変わる頃まで反政府デモ隊は叫び声をあげていた。
彼らが騒ぎ出すまであと一時間。
寝不足の頭を振りながら、僕らはシャワーを浴び、最後の荷造りに取りかかる。

5:00AM。
チェックアウトの手続きを終えると、僕たちは朝食の入った紙袋を手渡され、1階ロビーに向かう。タクシーの手配を頼んだけれど、バリケードで車が入ってこれないという。BMWのリムジンなら準備できるが1500バーツ。極力手持ち現金を減らしていた僕らは、両替しないとお金が足らないと大騒ぎ。彼氏があたふたと両替して戻ってくると、コンシェルジュがなんとかタクシーを用意するという。30分くらい待ってタクシーが来る。

ラーマ4世通りをチャオプラヤ川方面に少し走って、高速道路に上がる。
8:30に離陸する僕のフライトまでに、すでに2時間を切っていた。
まだ薄暗い高速道路は、スワンナプーム国際空港へ急ぐ車で混雑している。

ANAのカウンターでチェックインを終えたときには、出発まであと50分。
急いでパスポートコントロールを通過し、慌ただしくお土産のチョコレートを買った。
彼氏は離陸まで数時間を空港で過ごす。
手を振る彼氏を何度も何度も振り返って、僕はゲートをくぐった。
何度も繰り返してきたけれど、別れの時はさみしいなあと思う。

反政府デモに遭遇したりと、今回のバンコクはひと味違う滞在だった。
先日、バンコクに非常事態宣言が布告されたという。
現在だったら、とてもじゃないけど渡航はできないだろう。

さて、次は彼氏とどこへ行こうか。

Thai Lao Yeh でランチ 2014年タイ旅行(8)

ランチするために、BTSプロンポン駅で待ち合わせする。
この駅の周辺は日本人が多く住んでいるらしく、日本語の看板が目につく。

バンコクに住む彼氏の同僚さんが案内してくれたのは、真っ白い瀟洒なコロニアル調のカボションホテル(Cabochon Hotel)内にある、タイラオイェーというレストランだった。車の往来の激しい大通りからちょっと引っ込んだ場所で、こんなおしゃれなホテルがあるとはちょっと驚きだった。

彼氏の同僚さんには日本から運んできた貢ぎ物を、彼女の娘さんにはジム・トンプソンで買い求めた象のぬいぐるみをプレゼントして、ランチは始まった。タイラオイェーはイサーン地方の料理を出すのだそうで、洗練されているけれどローカル色の強い味付けだった。アンティークなインテリアに囲まれたテーブルで食事をしていると、タイムスリップしたような気分になる。











盛り場へのアクセスは良くないけれど、カボションホテルはちょっと泊まってみたくなる。部屋が少なくて、結構埋まっているらしいけど。

ランチの後、タイラオイェーを出て、近くにあるWine Connectionという店に入る。最近バンコクで増えてきたワインを飲ませてくれるチェーン店だが、雰囲気も良くて、そしてかなりリーズナブル。四方山話で盛り上がる。

ヴァティーゴ&ムーンバー(2) 2014年タイ旅行(7)

アペタイザーは海老と鴨肉。
タマネギのシャッキリ感がよいアクセントに。

サーモンとパテ。
ワインとよく合う組み合わせで、僕ら二人とも「うまうま」と笑顔がこぼれる。


61階の屋上を涼しい風が渡ってゆく。
振り仰げば雲の間から月明かりが差し込んできて、群青色に染め上げられた空は、やがてバンコクの眩い街明かりを優しく包み込んだ。穏やかな夜だった。





二皿目のポタージュスープが供される頃には、周囲はすっかり闇の中。

そして生春巻き。
これが予想以上に胃袋を圧迫して。

シャーベット。
ベリーの酸味で口直し。

メインのステーキ。
サワークリームとソースが絶妙に絡み合う。
だがしかし、春巻きで満腹になっていた僕は1/3を残してギブアップ。
もったいな~い。

デザートは別腹を駆使して平らげる。

僕ら船尾組のテーブルは、ゲイな人たちが集められていたんだろうか?
僕ら以外はすべてファランだったが、一組除いて、右も左も男性の二人組。
僕らの左側はビジネスディナーだったのかもしれないが、右側は自信を持ってお仲間フランス人カップル。すてきなラブオーラを巻き散らかしていた。僕らもそうだったのかもしれないが。美しい夜景をたっぷりと楽しんだ。

Vertigoとは「目眩」という意味。

目が眩むほどの高さにあるレストランという意味なのだろうが、お値段もVertigoなのでご注意を。バンコクで新宿パークハイアットのニューヨークグリル並の金を払うわけで。でもまあ、たまには恋人とこういう景色を楽しむのは良いことだと思う。東京じゃ絶対に営業できない形式のレストランだから。

お客はファランがほとんどで、連中にしてはちゃんとドレスアップしてくる。ラフすぎる格好で浮いてしまわぬことがないようにご注意を。

ヴァティーゴ&ムーンバー(1) 2014年タイ旅行(6)

彼氏とつきあい始めてから時々海外旅行に行くようになり、そして現地で1回はロマンティックディナーを楽しむことにしてきている。いまも時々思い出すNYの The River Cafe とか、台北の辰園とか。

今回は彼氏の誕生日とあって、バンコクに駐在していた方に「バンコクでおすすめのレストランといえばどこでしょう?」と尋ねておいた。「ん~、バンヤンツリー屋上のアレじゃない?」というお答え。そっかー、アレか。。。

日本から予約をかけた後、その1月13日がバンコク首都封鎖デモ初日と知って「うわ~」と頭を抱えていたのも今では良い思い出。

バンヤンツリーバンコクのルーフトップ、61階に広がるレストラン Vertigo and Moon Bar は日本ではあり得ないロケーションで食事ができるとか。カジュアルだけどドレスアップして僕らは高速エレベータに乗り込む。59階でエレベータを下ろされ、そこから階段を上ってゆく。頭上に空が広がる外階段の先に、ヴァティーゴ&ムーンバーはあった。

バンコクの日没を楽しもうと、僕らは18:00に席に案内された。
船に見立てられたレストランの、僕らはちょうど船尾にいる。海賊船で言うところの客室部分の当たる位置。さらに高い場所が後ろにあるのだが、1月13日はそこはクローズされている。僕らが席に案内された時点では、Moon bar はお客で賑わっていたけれど、レストラン側は2~3組しか席が埋まっていない。

ワインリストの中から彼氏が白ワインを選び、しばらくの間、僕らは周囲の景色を楽しんだ。僕らの右側には泊まっているクラウンプラザホテルが見える。その足下で抗議活動を続けている人波も。そして左側はチャオプラヤ川が大きく蛇行し、航行する船の姿も見える。地上と隔絶した不思議な浮遊感を楽しみながら、まずはワインで乾杯♪









タイ反政府デモ首都封鎖(3) 2014年タイ旅行(5)

ラーマ4世通りから、タニヤ通りを通ってサラディーン駅へ移動した。
夜が明け、化粧を落としたタニヤ通りは白茶けていて、気が抜けていた。
マッサージ屋が開店するまで、僕らはカフェで時間を潰す。

"COFFEE CLUB"という看板を出しているその店は、モダンなインテリアのカフェ。
アンジェラアキ似の頭の良さそうな女性スタッフに注文を出してから、僕らは2階席のソファでくつろいだ。開店最初のお客は僕らだったが、その後、次々とファランたちの入店が続く。評判の良い店なのかもしれない。

だらだらと無駄話をしていると、窓の外の道路が変じゃない!?
片側一方通行の道路のはずなのに、なんか、対面通行になってるぞ。
しかも国旗を掲げたバイクが逆送してる。

1階のシートに座っていたファランたちがカメラを持って飛び出してゆく。
僕もカメラを持って道路へ行くと、まさにバイクデモが始まるところだった。










お坊様がスマホで写真撮影している時代。
反政府デモと言えばもっと殺気だった「怨念!」が込められたものだと思いきや、あの時までは本当にお祭り状態。あれから手投げ弾が投げ込まれたりして、今はいったいどうなっているんだろうか。

カフェを出て、2時間古式マッサージをしてもらう。
マッサージの後はホテルに戻ってお茶して、ディナーの準備を始めた。

あの日、クラウンプラザホテルからバンヤンツリーホテルまでは、サラディーン通りを歩いて行くのが一番早くて確実だった。反政府デモへの対応か、早上がりのビジネスマンたちをかき分け、僕らは歩いた。サトゥーン通りは日常のまま。


タイ反政府デモ首都封鎖(2) 2014年タイ旅行(4)

不測の事態もありうるから、デモ隊には近づかないようにという日本大使館の注意喚起はもっともなれど、ホテル前がすでにデモ現場。野次馬しないわけないだろうって。
ホテルはバリケードを作って、警備員が不審者を誰何。だがしかし、デモ参加者向けに飲み物と食べ物を販売しているのはご愛敬。周囲を見渡すと、普通に食べ物屋台が営業しているわ、地べたに座り込んだおばちゃんがデモ参加グッズを販売していたりと、なんか縁日か祭りという雰囲気だった。僕らも"Shutdown Bangkok"なTシャツを買ってしまった。

ルンピニー公園入り口の交差点は封鎖され、たくさんの人が座り込んでいる。だけど交差点をまたぐ陸橋は普通に通行できるし、写真を撮っている野次馬たちで混雑している。ラウドスピーカーからのアジ演説、甲高いホイッスルの音が耳障りだったけれど、それを除くと代々木公園のタイフェスのようだ。なにしろ気候がいいからさ。



カンパのお菓子を配るワゴン車に群がる人たち。