僕たちがソレント帰還を急いでいたのは、19:00からスタートするガーデンビュフェディナーを予約していたからだ。ホテルにチェックインしたとき、南イタリア料理を並べたビュフェディナーを紹介され、彼氏が乗り気だったこともあり、遅れないようにと気を遣っていたのだった。17:15ナポリ発の高速船は、ソレントには18:15前後に到着した。観光を終え、あとはホテルに向かうだけだから、気分的にもラクだ。
港からマリーナ・ピッコラ通りに入る直前に、朝、ミネラルウォーターを買った売店がある。500mlの水が0.5euroで買えるとあって、彼氏が店内に入ってゆく。
そして、石畳のマリーナ・ピッコラ通りの坂を上り、そして突き当たりの階段を登り切ると、日の丸が僕らを迎え入れてくれる。数の限られたポールに翻る日章旗は、僕を力づけてくれた。その誇らしさ。その美しさ。ホテルのポールにも、日章旗は掲げられている。南イタリアなんて、日本人は訪れることは少ないだろうに。僕は自分の心の奥深い場所に、火が点ったような気がした。
僕らはグランドホテルロイヤルに戻り、ガーデンビュッフェディナーに参加した。
ビュフェディナーだからカジュアルドレスコードで問題ないだろうと高をくくっていたら、みなさん、メインダイニングで食事するのと同等のドレスアップぶりで登場。ちょっと身の置き場に困ってしまった。
豪華客船がソレント半島沖を航行して行く。
ビュフェが始まる前から"Time to say goodbye"はあり得ないよなあと笑っていると、隣のテーブルのイギリス人カップルも同じことを言っていると彼氏が言う。考えることはみんな同じなんだな。
すてきなディナーだった。
僕たちはとっぷりと日が暮れるまでワイングラスを挟んでおしゃべりに興じていた。
ちゃいこです
返信削除すご!ステキ。
テーブルにちゃんとお花が飾られているなんて。
ほんとにいい思い出ですな。
> ちゃいこさん
返信削除テーブルにはお花が飾られていました。
でも、ディナータイムに花はつきもののような気が。
やっぱり海を見ながらの食事は楽しかったよ。
海面から離れているので、あまり空気もべたべたしなかったですし。