忘れないうちに。

忘れないうちに。

一月ぶりにあなたと再会した。
週末の午後。多摩川に面した南向きのリビングで。
あなたはやわらかい光に包まれてソファに座っていたね。
おいしいものをたくさんいただいて、少しふっくらしたのかな?
髪を結ってもらって、今日はとてもきれいだね。

一緒に暮らしていると、だんだん交わす言葉も少なくなる。
時にはお互いにギスギスした気持ちになる時もある。

あなたが不在の一月。家の中はとても効率的に動いていたよ。
テキパキテキパキ。シャンシャンシャンと。
でも不思議に生活感が薄れた、色彩に欠けた風景だったような気がするよ。

ときにはめんどくさいなぁ、足手まといだなぁと思った日もあった。
でもあなたがそこに居てくれることが、どれだけ心の支えになって
くれているのか、僕はしばらく忘れていたよ。本当にバカ者だ。

今年はあなたに優しく接することができそうです。
家族を代表してご帰還、心から歓迎します。

大切なおばぉちゃまへ。

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