萌えません

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中世ヴェネツィア共和国は、東地中海を支配していた強国時代から、オスマントルコ帝国との抗争で弱体化してゆき、最後はナポレオンの侵攻によって滅亡するまで、おおよそ1000年の栄華を誇った。もちろん弱体化してゆく過程で軍事的プレゼンスは失われてゆくんだけど、たぐいまれなる情報収集・分析能力と、そして文化国家として諸国の尊敬を得ていたのだった。

では日本が目指すのは文化国家か?
実はこういう議論は1990年代後半から2000年にかけて何人かの評論家が語っていた。あの当時はアニメとゲーム。確かにアジアでもヨーロッパでも日本のアニメは放映されていたっけ。同時期にアジア間でのタレントの相互利用が始まった。もともとジャニーズあたりは中国市場に売り込みをかけていたが、いまア ジアを旅してCDショップに立ち入ると、いかにアジアタレントの顔立ち、ファッションが似通っているかは一目で理解できるはず。ほんとうに違いは言葉だけみたいなモンだよ。

で、ここでいきなりレベルの低い話になるんだが(笑)。
2000年、幕張メッセで開催されていた展示会に行っ た帰り。途中のブレナ幕張の"談"に立ち寄って雑誌コーナーをさまよっていた。すると小太りの高校生男女10名ほどが駆け込んできて「Oh! B-BOY!」と叫び始めるわけよ。当時流行っていた"V-BOY"じゃなくて。ヤツらは外国人。で、次々と"BOYS LOVEコミックス"を買いあさっている彼らの姿を見て「ほぇ~オタクってすげーや」って感心したのでした。

経済産業省の役人達は絶対に認めようとしないだろうが、いま日本発ですさまじい勢いでアジア、というか世界に対して文化浸食が進んでいる分野は、おそらく"萌え""ボーイズラブ"じゃなかろうか。すでにゲーム分野はアメリカや韓国企業に浸食されて弱体化が始まっているからね。
森本卓郎のオヤジにだまされちゃいけないが、上海で萌え系のショップの動きがあるというし、数年もしないうちに台北の西門街にメイドカフェが現れてもぜんぜん不思議じゃない。いや、すでにあるのかもしれない。
実際に中国系のサーチエンジンでボーイズラブ系の検索をかけると、日本製のパクリが大量にアーカイブされていて、かなりクォリティの高い大陸製もけっこう見 つかるわけですよ。アジア間での経済格差が小さくなってくると消費生活に関する感覚も似てくるからますます相互流通が可能になるわけ。"F4"主演ドラマ"流星花園"が 日本製よりもある意味おもしろかったみたいに。となると、ボーイズラブも意外に競争力を失う時期は早いのかもしれない。だったら米国アカデミー賞みたいなものをさっさと創設して、日本が権威付けする側にまわった方が利口なわけですよ。役人もこういうところに頭を使うべきだと思うんだけどね。

しかしさー。ボーイズラブって同性愛なわけじゃん?
キリスト教からは敵視されるわけで。これがもとで米国から"邪悪な国家。討ち滅ぼすべし"なんてレッテル張られたらアホらしいよなぁ。。。。

↓↓↓ これはたぶん中華製 ↓↓↓
 

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