レオナルド・ダ・ヴィンチ展 "受胎告知"

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東京国立博物館で開催されている"レオナルド・ダ・ヴィンチ展"へ行ってきました。10年前、突然のイタリア大統領来場のせいでウフィッツィ美術館入場ができず、見逃してしまった"受胎告知"と対面。


昨日3月20日公開で、最初の休日が今日3月21日。めちゃくちゃ混んでいるだろうと思ったら拍子抜けするほど空いていた。14:00頃に入場して、10分くらい"受胎告知"の前で粘っていました。まぁ10分が長いのか?と言われれば微妙で、バチカン美術館の"荒野の聖ヒエロニムス"の前には30分も誰もいなかったりするわけだし、ルーヴル美術館の"モナ・リザ"の前の方がずっと混んでいたしなー。

空いていた理由は、今日がお彼岸でご老人達が少ない、めちゃくちゃ混むだろうと思ってみんなが今日を外した、のどちらか。いずれにしてもラッキーだったよ。 あと、主催者側のオペレーションが上手かった。国立博物館本館で、"受胎告知"だけを公開。それも「ごあいさつ」とかの能書きなしでいきなり、ダ・ヴィン チってわけ。字を置くとつい読んじゃう人が滞留して、それが混乱の元だから。

で、肝心の"受胎告知"ですが、すばらしかった。
僕の好きな印象派絵画とは異なり、その中に入り込む隙は一切ないのだけど、あらゆる意味で完成度の高い絵画というのは、こういうものを指すのだろうと思った。背景の書き込みや、遠近法など……当時はとても進んだ技法だったんだね。背景に描かれた街が不思議にSFっぽかった。

アーティストとして画家を捉え、個人の創作活動として「画風」であるとか「技法」などと表現されるそれは、評論家の余計な思い入れを取り外すと「技術開発」ということなんだって今日わかった気がする。よく言われる「××は苦労の末、独自の技法を確立した」ってのは、要は「彼は独自の画期的な表現『技術』を開発した」と言われれば納得。そう考えると画家と言われる人たちはアーティストの前にテクニシャン。以前、「オレ達は技術者だから」と自称するエアラインパイロットがいて、ちょっと違和感を覚えたものだが、今日画家とパイロットを「技術者」という同じ平面で理解できたような気がした。

そのあと上野を出て、御徒町を抜け、秋葉原をかすめて、神保町へ。1時間ほどお茶を飲んで時間をつぶ し、さらに九段下、市ヶ谷までお散歩。そこからJRで新宿駅へ。今日は珍しく夕ご飯をおごるよというお招きを受けて、鉄板焼きをごちそうになって帰宅。 suicaとPASMOのおかげで移動がすごくラクになったなー。

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