Final Fantasy 7

"Final Fantasy 7 考"
といっても、別に考えてることもないんだが。
Blogを始めることを勧めてくれた方とのお約束なんで、ちと語ってみるか。

※かなり長いし、支離滅裂なんで無視してくだされ。

"FFと私"というテーマは、イコール"プレステと私"という事になる。
そもそも僕はPCでもゲームはやらないので、ゲーム専用機の購入は自分の人生に予定されていない行為のはずだった。

それは忘れもしない、院生時代の暑い夏。
駅前のパチンコ屋で3000円ほど買った銀玉は、15分後から大フィーバー!
14連チャンという輝かしい戦果を上げる記念すべき日となったのだ。
そのとき景品交換所に飾ってあったプレステがわが家にお輿入れになった。
同時にいくつかゲームを買った記憶があるが、すぐに飽きてしまったんだと思う。ほどなくプレステは押入の中に長くしまい込まれたのであった。

それから社会人になって、最初の冬。
総務にいた同僚が朝から"Final Fantasy 7リリース"ではしゃぎまくっていたのにつられて、九段下のファミマでgetしたのが最初の出会い。ついでに攻略本も買ったっけ。
美麗なオープニングムービーに度肝を抜かれた。ストーリーは割としっかりしていたように記憶している。クローンであることを知らされたヘタレ主人公が、束縛の鎖を断ち切って自分を取り戻してゆくっていう筋立てだった……ハズ。




正直に言おう。一番泣かされたのはゲームが始まって20分くらい。
"エアリスの母親のエピソードだ。"
エルミナ「クラウド……だったね
エアリスのこと、だろ?」
クラウド「……すまない。 神羅にさらわれた」
エルミナ「知ってるよ。 ここから連れていかれたからね」
クラウド「ここで?」
エルミナ「エアリスが望んだことだよ……」
クラウド「どうしてエアリスは神羅に狙われるんだ?」
エルミナ「エアリスは古代種。 古代種の生き残りなんだとさ」
バレット「……なんだとさ、だって? あんた母親だろ?」
エルミナ「……本当の母親じゃないんだよ。 あれは……そう、15年前…
……戦争中でね。 わたしの夫は戦地に行ってた。 ウータイという遠い国でさ
ある日、休暇で帰ってくるっててがみをもらったから わたしは駅までむかえにいったのさ」

<ホームで夫を待つエルミナ>

エルミナ「夫は帰ってこなかった。
夫の身になにかあったんだろうか?
いや、休暇が取り消しになっただけかもしれない。
それからわたしは毎日駅へ行ったんだ。 ある日……」

<エルミナ、倒れている実母のかたわらにいる幼少のエアリスを発見>

「戦争中ではよくある光景だったね。
エアリスを安全なところへ。 そう言い残して彼女は死んだ。
わたしの夫は帰らず、子供もいない。 わたしもさびしかったんだろうね。
エアリスを家に連れて帰ることにしたんだ。
エアリスはすぐに わたしになついてくれた。」

「よくしゃべる子でね。 いろいろ話してくれたよ。
どこかの研究所みたいなところから母親と逃げ出したこと。
お母さんは星に帰っただけだから さびしくなんかない……いろいろね」


バレット「星に帰っただって?
エルミナ「わたしには意味がわからなかったよ。
夜空の星かって聞いたら ちがう、この星だっていわれて……
まあ、いろんな意味で不思議な子供だったね」


エアリス「お母さん
泣かないでね。」

「エアリスが突然言い出した。 何があったのかって聞いたら……」

エアリス「お母さんの大切な人が死んじゃったよ
心だけになってお母さんに会いにきたけど でも、星に帰ってしまったの」

「わたしは信じなかった。 でも…
それから何日かして… 夫が戦死したという知らせが… 届いたんだ…
……とまあ、こんな具合でね
いろいろあったけど わたしたちは幸せだった。 ところがある日……」


3等身のエルミナキャラクターが腕を大きく振ってプラットフォームへ走ってゆく。
ドアが開き車掌が降りてくる。次々と乗客たちが姿を現す。
エルミナはホームの端っこで待ちわびた夫が姿を現すのを待っている。
だがドアは閉まり汽車は走り去ってしまう。がっくりと肩を落とすエルミナ。

あのとき、たかが3等身のキャラから「悲しい」って気持ちが伝わってきたのだ。
クリエーターの力は凄いなって思った。腕の振り方だけで気持ちが伝わるんだよ。

そんな悲しい状況の中で、託された女の子を育てるエルミナ。戦時下だろうから豊かじゃなかったようだし、いろいろ苦労も多かったんだろう。大切に育てた女の子はさらわれてしまった。いろんな悲しい出来事を受け止めて、でも彼女は言った。「いろいろあったけど わたしたちは幸せだった」

最後の一言にずがーんとやられてしまった。

平和な時代に暮らしていて、親族が戦死するという経験を持たない自分たち。死は病院で処理される時代に生きている。遺品が渡されるだけで、愛する人がどこに葬られたのかも分からない……という状況は、今の日本ではバーチャルの世界でしか感じられない。
でも平和が破られれば、そういう悲しい思いをする人がたくさんでる。というか、現実の世界ではたくさんでている。ピンポイント爆撃の先には、たくさんの「悲しい思い」が生まれていることを僕らは自覚するべきじゃないんだろうか。映像を見ていつも思う。

その後いろいろと美麗なムービーを見る機会はあっても、これ以上のエピソードはなかったな。

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