ジャコメッティ

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今週末は父親の実家に出かけてきました。
旧家の取り壊しに伴うもろもろの品物を整理と廃棄することがミッションなんですが、まぁなにせ古いものですから、想定外のいろいろとんでもないものが出てきて大変(笑)。頭にタオルを巻き、土方のにぃちゃんみたいな姿で奮闘しましたよ。
特に土蔵は、TVにも出ている鑑定士が入りたがっていたけれど、その弟子も含めてすべてをシャットアウトし、現当主の父と、次期当主(笑)の僕が集中的に管理するという物々しさ。別に雪舟やら、狩野派の屏風とかを管理しているわけじゃないけれど、伊万里と九谷のけっこういい品があることは事実。まったくめんどうなものを抱え込んじゃったもんだ。(苦笑)

ドッカドッカと物を捨てまくったら、古家も身軽になった。
さわやかな風が吹き抜けて、ちょっと気持ちよかったね。

関越道をぶっ飛ばして18:00頃には帰宅。
軽くご飯をいただいて、20:00から"新日曜美術館"を眺めてました。テーマは"ジャコメッティ"……あの不思議な彫刻を作り、絵を描いていた人ですね。
彼の絵には、顔の潰れた人物が描かれているように僕には見えるのですが、しかし絵から少し離れて見ると、そこにはぼんやりとしたモデルらしい人の影が残って いる。なんだろうね。モデルに仮託された"人間"に肉薄すればするほどそれは形を失い(そしてかなりグロテスク)、逆に距離を置けば、モデル全体を掴み取ったようにも見えるけれど、それはぼんやりとして実はつかみ所がない。そんなやきもきした気持ちを表現しているのかなぁと思った。

なんか芸術家という人たちは、いっつも苦悩しているんですかねぇ??
気むずかしそうで、こういう人たちと付き合うのは大変そうだな(苦笑)。
"カンタービレ!"って感じの絵を描く人がいたら、ちょっと気にもなりますが。

週末は、自分とかけ離れた世界の話をぼんやりと考えているくらいが心地よい。
今年秋に川村美術館にジャコメッティ展が来るらしいから、楽しみに待ちましょう。

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