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昼間は春雷とともに、えらいどしゃ降りでしたね。

子供の頃にボタンインコを飼ってい て、年に一回繁殖させていたんだ。雛のうちに巣箱から取り出して、一日何度も粟玉を食べさせて、産毛が生えそろう頃まで育てると人にあげていた。すぐに死なせちゃう人も多かったけれど、上手に育ててくれる人にもらわれた子は10年近く長生きしていたんですよ。

だいたい一度に数羽生まれてい ると、元気な子、おとなしい子、弱って動けない子の3パターンくらいがあって。弱っている子はさ、目も開かず、弱い声をあげるだけで、程なくして動かなくなった。手の中で、冷たくなっていく雛を何度見送ったことだろう。経験ってすごいもので、そのうちこの子は育つとか、この子はダメだろうなということがわ かるようになる。

今回、元彼の救出に手をさしのべているんだけど、ちょっと遅かったかもしれないという感じがして滅入った。山岳小説みたいに、手をさしのべても、相手がすでにそれを掴む力を失っていて、そのままクレバスの底へ……という悪夢のシーンをイメージしてぞっとする。ほんと弱っている人ってSOSの声さえ上げられなくなっていて、で、だいたいプライド高い人が多いから、つらくても助けを求めないんで、さらに悪化するつー循環で。出会った頃の、陽気で、高飛車で、傲慢に輝いていた彼を復活させるのは、もう無理なのかなぁと気にしつつ、推移を見守っているんですけど。

 書店はあいかわらず"ダ・ヴィンチ・コード"と関連本で盛り上がってますね。あれは昨年の刊行と同時に読了してしまったのでいまさらなんですが、"ユダの福音書を追え"というハードカバーを買ってしまいました。発行元が"ナショナル・ジオグラフィック協会"ってのがオシャレで良い。内容は……まるでトレジャーハンター小説のようなノリです。肝心の"ユダの福音書"の中身が書かれていないので唖然としますが。

子供の頃、10年にわたってアメリカから"ナショナル・ジオグラフィック"が郵送されてきていて、ミイラの写真とか、めずらしい高山植物の写真を眺めていました。なつかしいなぁ。"マディソン郡の橋"の主人公の一人キンケイドは、たしか、"ナショナル・ジオグラフィック"のカメラマンという設定だった。そういう架空の物語を産み出すような独特の雰囲気を、この雑誌は持っているような気がします。

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