自己啓発本コーナーってさ。

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決まった書店を定点観察していると、その時々の流行廃りが見えてきたりする。
たとえば、妙に景気のいいイケイケドンドンの時と、逆に社会の先行きが暗いときに、自己啓発本・スピリチュアル系の本が売り場面積を増やしているような気がする。

昔だと、超古典な松下幸之助「道をひらく」とか、D.カーネギー「人を動かす」なんてのが定番だったと思うのだけど、勝間和代位からかな?やたらに自己啓発本=言い切り型のあからさまなノウハウ本が増えてきたように感じる。「××だけやれば、成功の道が開ける」とかさ。

で、自己啓発本コーナーに集う人たちって、やっぱり悩んでいる人とか、ポジティブシンキングに振り切れちゃってる挙動の怪しい人とか、なんか特徴がある。でも、僕が思うに、自己啓発本はえらい人、成功者たちが(彼らが読者に対して誠実に、真実だけを述べているとして)「人生の成功のエッセンス」だけを書き残しているから、逆に読者は成功しないんだと思ったりする。だってさ、野球のルールもよくわかっとらん子供に、たとえば「いいかい、最高のバッティングをしたかったら、あと0.5秒ボールを引きつけるんだ」とイチローがアドバイスしたって、猫に小判となってしまうだろう。逆にプロ野球の一軍選手にならば、それは金言として効果があるに違いない。

そのルールの部分、エッセンスを人生に落とし込む部分は本には書かれていなくて、実はそこが一番大切なはずなんだけど、多くの人は偉人の残したエッセンスに潜む麻薬的快楽に耽溺するだけで、その生かし方が分からない。だから次々と自己啓発本を買い求める迷い人になってしまうのだろうな~とか思ったさ。

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