それは"女の人差し指":人形町 魚久

曇り。18.8℃/14.8℃/53%/983day

フィットネスクラブで走ってきました。めざせ魔裟斗! Σ(・ω・ノ)ノ

さて"P903i"はすこぶる快調! 激満足!
通勤電車の中で、音楽を聴きながらメールの送受信をする楽しさ。メールが着信すると音楽プレーヤーが一時停止するのは困ったものだが、もともとがケータイ電話だからね。仕方ないや。ヽ(´ー`)ノ

P903iはカメラにAF機能がついた(実は機能復活らしい)ことで僕は大喜びしていたが、マニュアルをよく読むと、撮影モードに"料理"ってのがあるんだ。まさに、僕のようなランチブロガーが泣いて喜ぶ機能だと思ったさー。

こうなったら新ケータイで撮影する最初のランチは、特別なものじゃなくてはね。

ということで、今日のランチ!【甘酒横丁しっぽり編】はエッセイ"女の人差し指"の中で、"向田邦子"をして「人形町へきて魚久へ寄らないのは片手落ちであろう」と言わしめた名店"魚久"(うおきゅう)。1階では京粕漬を販売しており、2階では食事を供している。

ここで話は脱線するが、僕は粕漬けが嫌いだった。
子供の頃、父親に甘ったるい安酒の熱燗を飲まされてから、すっかり嫌いになってしまった。というか、社会人になるくらいまで日本酒全般がNGだった。ベタベタする日本酒はいまでも苦手で、辛口の冷やなら多少飲めます。
魚の粕漬けについても、これもまた料理の肝を理解していない母親のおかげで、すっかり嫌いになってしまっていた。「知らない」ということは罪なことで、彼女は魚の粕漬けを強火でガンガン炙るので、表面は焦げ、切り身はカチカチに固くなり、水分も吹っ飛んだカスカスな代物になっていた。「火が通っていないとイヤだから」というのが理由だ。ひどいもんだ。

社会人になり、とある老舗で"銀だらの粕漬け定食"を食べて、僕は開眼した。「本物はこんなにおいしいものだったんだ!」って。

さて、前置きが長くなった。
12:00前に魚久に滑り込んだ。すぐにカウンターへ通される。
オーダーはもちろん"銀だら京粕漬定食"だ。ほどなくお膳が出てきた。


素材の筋がよい。ご飯は魚沼産こしひかり、味噌は広島の府中味噌を使っている。お味噌汁を一口……まろい。そしてふくよか。鼻腔に立ち上ってくる味噌の香りがすてきだ。


そして銀だら。箸を入れるとホロリと崩れ、口に運ぶと酒粕の芳醇な香りと、実にジューシーな魚肉の味わいにしびれる。お箸の国に生まれた幸せを感じる瞬間だ。
魚久は、子供の魚嫌いを治す最終兵器と一部では言われている。 ( ・∀・)

付け合わせのレベルも高く、香の物だけでご飯一膳食べられそうだ。

僕は自分の箸の運びと咀嚼に、普段の倍以上時間をかけていることに気づいた。周囲を見回すとそんな感じの人が多かった。僕は一緒に食事している相手のスピードをよく観察している。本当においしいものを食べているときはスピードが落ちるものだ。というか、味のわかる人ほどこの傾向は顕著で、ファーストフードと同じ勢いでかっ込んでいる姿を見せられるとちょっとがっかりしてしまう。
つまんない仕事の話で盛り上がっているオヤジもままいるが、ここは静かに膳と向かい合い、一噛み一噛みうま味を探り、舌の上でそれを転がしてみて、さらに記憶するという作業に没頭するほうが、この店にはふさわしい客の姿ではないだろうか。

最後に。パートナーにおいしい食事を作ってもらいたかったら、まずは一緒にあちこち食事に出るべきだ。最高の味を知り、食事のあるべき姿を知ったとき、料理の腕も改善される道が開けるというもの。

ケータイの写真も美味そうに撮れているでしょ?
また楽しみが増えたぞ。

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