上野の山にシュラシュシュシュ…金刀比羅宮書院展へ行ってきました

午前中にブログを1本書いたあと上野に出る用事があって、ついでに芸大美術館によって来ました。ダ・ヴィンチ展が終わって、上野界隈はちょっと気が抜けた ような状態。チケット売り場を見渡しても、ムンクとフェルメールが来るまではしばらく大きな催しもなさそうな感じがする。というのも、僕が宝石・工芸品に 興味がないせいもありますが。

で、芸大美術館は前回のルーヴル展以来で、ん?1年以上前ってことなのかな!?
さておき、僕自身は日本画にほとんど興味がない人間で、ふすま絵・屏風絵は完全にスルーしています。ふれこみだと"伊藤若沖"がでているらしいので「金比羅さんのふすま絵だけど、ま、行ってみるか」となったんだ。

な ぜふすま絵に興味がないかというと、たいした理由はないんだが「落剥も進んだ古ぼけた建具なんかにゃ興味ねーよ」程度のことだと思う。あわせていうと日本 画&日本人画家にもほとんど興味がなかったりする。別に西洋趣味だとか、モデルが外人じゃないからだとかではなくて、たぶん、そこから立ち上って くる湿気というか、念?みたいな波長が単純に肌に合わないだけなんだろう。

話が崖っぷちから転落した。

 で、今回の"金刀比羅宮書院の美"のメインは"円山応挙"だといって良いかな。
チケットにもある"水呑みの虎"がえらくカワイイのだ。自宅に連れて帰りたくなった。
細かい筆致で描かれた毛並み、野生のいかつい顔つきの中に、愛嬌のこぼれ落ちる瞳がある。子供のころ、食事中の生き物に触っちゃいけないと父親に教えられたものだが、思わず
\(・_・)よしよし
って頭をなでてみたくなるかわいらしさがあった。

同じシリーズで、"八方睨みの虎"は 正面から迫ってくる大作だが、それは威厳があるとか、イカツイというよりは、女性的なやわらかさとしなやかさがあってSexyという印象を受けます。この 子も連れて帰りたくなったさー。レオナール藤田の猫に通じる愛嬌と作家の優しい視線が伝わってくるような気がしたから。

若沖は1作品だけで、切り花を並べまくりという不思議な構成になっていた。たしかにおもしろいが、ちょっとインパクトに欠けたな。残念。

ふすま絵というと古ぼけたものというイメージがあったけれど、今回は作品の保護のためアクリル板に挟まれた形で展示されていた。するとちょっと目新しいオブジェのようで新鮮だ。僕的にツボだったポイントの一つ。

セットで広重展にも入場。
あれも風景画としていいね。
昔、日本の輸出陶器の包み紙に浮世絵を使っていたそうだが、今から考えるとずいぶんな贅沢というか、自宅に届いた陶器があんな鮮やかな印刷物にくるまれていたら、外国人といわずに「おおっ!すげえ!」と驚いたことだろう。

美術館には相変わらずかわいい男子が目につく。
生きた芸術品で目の保養とでも言うんでしょうか!?

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