広島・松山旅行記(9) 海から厳島神社を眺める

晩ご飯を終えて、浴衣でダラダラとしていた僕らが再び動き出す。
外出着に着替え、岩惣本館ロビーに向かう。
暗闇の中に浮かび上がる古い木造の建物は、グッグッと存在感を押し出してくるような気がした。

マイクロバスに乗せられて桟橋へ向かう。
彼氏が予約してくれた屋形船に乗り、船上から厳島神社大鳥居をくぐる。
最終フェリーが宮島を離れて行く姿を見守った。
これからは宮島宿泊者だけのプライベート空間になる。

屋形船は終始動いていて、ぶれずに写真を撮るのは難しい。
動画で記録するのが一番良いようだ。




ひたひたと水上に浮かぶ厳島神社は幻想的な美しさだった。

屋形船を下船した乗客たちは、ほとんどが桟橋から戻ってくる途中でバスを降りた。ライトアップされた厳島神社を陸から撮影したあと、歩いて宿に向かう。小雨がぱらついてきた。僕たちも足早に"錦楓亭"(きんぷうてい)に戻ってきた。

長距離の移動、ワインの酔い、彼氏と再会してほっとしたこともあって気が抜けてしまった。疲れが出たこともあって、2人とも21時台には布団に潜り込んだ。良くありがちな羽布団ではなく、羊毛か、綿布団の重さと肌触りが心地よかった。

夜半、雨の音で目が覚めた。
ふらふらと廊下を歩き、洗面台で顔を洗った。
テレビの音、街のざわめき、そういうものは一切聞こえてこない。
静かな空間は、ささくれ立った気持ちをゆっくりと修復してくれる。

窓を揺らす風と、屋根を叩く雨の音。
それ以外は彼氏の寝息を聞こえてくるだけ。

昔、祖父母の家で過ごした休日を思い出しながら、僕は再び眠りに落ちた。

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