船上から見たときは「案外小さいんだな」と感じたが、当時の写真を見ると「広島県産業奨励館」の頃に比べて、建物の後ろ半分が吹っ飛んだままのようだ。それなら小さく見えるのにも合点がいく。
TVの映像は、骨組みになってしまった原爆ドームの上部ばかりを映す。鉄柵で囲まれた廃墟に近づいてみると周囲には瓦礫が散乱していて、これがリアルなんだなと独りごちた。なぜメディアは瓦礫を映さないのだろう。
原爆ドームから少し離れた爆心地の辺りを歩いてみた。
広い相生通に出ると、少し先に広島バスセンターが見えた。ずいぶん前に出張で元上司と広島に来たときに、原爆ドームはすぐ近くだと言われながら通り過ぎてしまったことを思い出した。本当に近い場所だったんだと。
再び元安橋に戻り、緑の深い平和記念公園に入る。
鎮魂の祈りがゆらゆらと立ち上っていて、長く居たい場所ではなかった。
平和記念資料館に立ち寄ったあと、僕らは平和大橋を伝って市内に戻る。
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