新大久保定点観察 … 負け犬と混沌が淀んでいる町 (3)
韓国料理屋に入ってみた。
5ヶ月前に入った料理店と、たぶん同じ系列の店。
がらんと広い店内に、客は僕らを含めて4~5組しかいなかった。
僕の後ろの席には、イスから尻がはみ出しているほど太った女性が腰掛けていた。身体はちょっとした小山のようで、思わず往年のナンシー関を連想してしまうほどだった。
彼女らは大声で話しているから、その会話は否が応でも耳に飛び込んでくる。
その時思った。下品だわ。
北原みのりが韓流を持ち上げる理由が分かる気がする。
北原みのりはこんな事を書いている。
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その晩の感動を私は忘れない。東方神起。身長180センチ超えの5人の男たち(当時)の激しいダンス。切ない愛の歌。セックスを、というかセックスしか連想させない腰振り。のけぞった。もう、のけぞった。パソコンの小さな画面で見ていたのに、私は思わず声を漏らした。はぁーあんあんあぁぅっ、これはすごいよぉーーーっ!はっきりと股間が熱くなった。ミュージックビデオを見て、そんな思いになるなんて初めてのことだった。もう40歳も間際の女なのに、こんなビデオで熱くなるなんて。
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韓国料理店の女性たちの言葉から、振る舞いからにじみ出てくるもの。
それは「あけすけな下品さ」ってヤツだなあ。
フェミニストたちはそれを「女性の解放」と呼ぶ。
いいんだよ、下品でも。
女性だって、あけすけに本音を語り合い、性を語り、辺り構わず大声で騒ぐ場所が必要なんだろう。男性だってそういう場所を持っているし、毎晩バカなことをしている。だけど、それをおおっぴらに口にしたり、まして真っ昼間のTVで悪所通いしていることを「誇りに思っているニダ」とは公言しない。その程度の分別と恥じらう気持ちはある。
そう考えると、韓流、新大久保、韓国人イケメン店員というのが、一部の女たちを解放するための安っすい道具立てなのかと思うと、微妙だなあと僕は思う。僕は韓国と韓国人が大嫌いだが、新大久保で「自己解放」している女性たちになにか言う立場にはない。ただまあ……うん、あまり関わり合いにはなりたくないとは思う。
新大久保の韓国料理店は……というか、韓国料理たぶん永久にB級グルメだろう。
5ヶ月の間に季節は変わったけれど、メニューはほとんど変わっていない。
季節感、工夫、進歩のない料理は、所詮B級かそれ以下で、「おもてなし」に使えない料理が世界5大料理とやらにはなれないのだよ。韓国人には理解できないだろうが。
新大久保から歩いて新宿に向かう。
途中、歌舞伎町でやたらに浴衣姿の男たちを見かけた。
なんだろう、彼らは?と首を捻っていたら、「今日は七夕だよ」と彼が言う。
悪所の歌舞伎町だって、季節感を大切にしている。
日本ってそういう場所でしょ?
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