夏の終わりに。

「落雷のため、つくばエクスプレスは運行しておりません」

雨の中、傘を持たない人たちが次々と秋葉原駅に飛び込んでくる。
東京フォーラムでセミナー聴講のあと、有楽町から秋葉原に移動してきた僕は、埃の匂いの混じった夕立を眺めていた。落雷で鉄道が止まっているくらいだから、きっとどこかで激しい雷鳴があったのだろう。都心は、蒸し暑い大気が立ち込め、峠を越した夕立が疎らな雨粒を落としている。空を見上げて、今年の夏が終わってゆくんだなあと独りごちた。

僕は次の旅行のことを考え始めていた。
そのことを彼氏に伝えると、タイ旅行が先でしょうと呆れ顔をされた。
カレンダーを眺めていると、今年が終わるまでに3連休が何回かあることに気づく。遠出はできないけれど、休暇を1日足せば海外までターゲットになる。とは言っても、国際情勢を考えたら台湾、せいぜい香港が関の山。もっと手近な爆安な先は、僕も彼氏も行く気はないから。

彼氏の誕生日の頃に"The Lalu"で寛いだら良いかもしれないと思い、空き状況を確認してみたら満室。うーん、台湾以外の場所を考えなきゃならないのかもしれないね。

いろいろあったけれど、今年の夏は穏やかだった。
幸せのありがたさは見失いがちになるから。
うん、いい夏だった。

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