2012年九州旅行記(5) 高千穂→湯布院

九州旅行四日目。

前夜、観光神楽へ連れて行ってもらうクルマの中で、夜明けの時間を教えてもらっていた。季節外れだから雲海は望めないけれど、国見ヶ丘から朝日が見られたら良いなあと思って。彼氏共々早起きし、FITのエンジンをかけてフロントガラスの霜が溶けるのをしばらく待つ。真っ白な視界が急にひらける。見かねたスタッフの男性が、如雨露にお湯をくんでフロントガラスにかけてくれたのだ。サービス業って、ときどきすごく人を感動させるすばらしい仕事だなあと胸熱くなりながら、国見ヶ丘へ向かった。霧が多くて視界は良くなかったが。

ホテルに戻り、風呂で身体を温めてから朝食。9:00過ぎにこの地方独特の形状のしめ縄に見送られて"ホテル高千穂"をあとにした。

高千穂神社→高千穂峡→槵觸神社→天の岩戸神社→天安河原を見学して高千穂を出る。鉄道も廃線となった孤絶した田舎かと思っていたら、案外大きな町だったことが印象に残った。自分的には出雲大社系の神様と相性が良いようなので、伊勢系の神社はいまいち感動が薄かったのが残念だった。

県道111号線(阿蘇パノラマライン)に入る。阿蘇山火口を覗ける日だったので、山頂の駐車場にクルマを止める。風の冷たさに縮み上がりながらふたりでのぞき込んだ火口。立ち上がる湯気がすごい。火口から退散し、凍えた身体を温めてくれたのは、お昼ご飯に食べた熊本ラーメン。

阿蘇パノラマラインを抜け、今度は大観峰にあがる。靄と雲がかかっていてしっかりは見えないけれど、目をこらすと阿蘇の巨大カルデラの中に町があることが分かる。カルデラの中に鉄道まで通して人が暮らしているのは、世界でもここだけだそうだ。

大観峰から残雪の残る"やまなみハイウエイ"を走破して、今夜の宿泊地湯布院に到着したのは、16時をだいぶまわった頃だった。

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