BL漫画レビュー:橋本あおい『BLUE MOON BLUE』

期待していた橋本あおい"BLUE MOON BLUE"がリリース。
"between the sheets"の続編だ。

ようやく君を手に入れたと思ったが、欲しいという気持ちは増すばかりだ。
君の魅力を一番わかっているのは、俺だということを忘れないように。

恋人同士になって囁く愛の言葉もより甘くなった外資系ホテル社長の一瀬。
上機嫌の一瀬とはうらはらに、高史は価値観の違いにグッタリしてしまう。
そんな彼の前に、高史にベタ惚れのワンコ・宏大が現れて--!?


なんと言っても帯がステキ!

ここも、
ここも、ここも……。
全部俺のものだろう?

外資系ホテル社長×魔性のバーテンダー 第2弾 (ハート)


なぜ「外資系」とつけなきゃならないんだろう、とか。
なぜ「魔性」とつけなきゃならないんだろう、とか。
突っ込みたいところは多々あるんだけど、トンチキはBLの性だから、生暖かく見守ってあげなきゃならないんだけどね。いや、外資系ホテルがかっこいいというイメージはあるのはわかるけどさー。

実質、このシリーズは前作の"between the sheets"で終わっている。
第2弾の"BLUE MOON BLUE"は、いわばエロのお代わり編。
それだけといっても過言ではないが、まあエロも期待しているところですし。


てか、連続して引用できるページがないのだよ。エロ過ぎて。

ストーリーとしては、エロ→バーのオーナー現れる→高史Loveなワンコ宏大が現れる→ゲイバレする→ひとりHで盛り上がる→ホテル開業5周年記念のイベントに、助っ人バーテンダーで潜り込む→エロ→エロ→終了、みたいな。

最近のBL、特にWeb漫画出身の作家は、ほとんど朝ちゅんみたいな作品を描く人が多い。最近のBLって幻冬舎系のバーズコミックとか、キレイめが増えてきていると思うんだ。だけど、エロ求道者のような漫画家がもっと出てきて良いと思うのだよ。キレイ目は一つのトレンドではあるのだけれど、獣のように絡み合うハードコア系は残っていなくちゃBLはダメになると思うんだ。BLって、一般漫画よりもセックスが重要な要素なのだから。Hは大事なんですけど、愛がなきゃダメなんですぅ~とか温いことを言っている腐女子の皆さんは橋本あおいに刮目して欲しい。男性向けエロ漫画に比肩する、すばらしい擬音の豊富さ!

ひく、とろん、する、ピクッ、サワサワ、ヒクッ、さりさり、くい…、ぐい、、ドサッ、ぺちゃ、べろ、カリカリッ、さす、くるくる、ぴくん、つぷ、くにくに、はあ、ビクン、ねと、ぞわわっ、ねち…くちゃ、ひっ、ビクンビクン、あふっ、ぬぷっ、ぴちゃ、ビクビク、うねうね、とろ……、きゅうぅぅ、ゴク、ぺろっ、はひっ、はあはあ、くた……

これ、たった4ページに描かれていた擬音たち。
しかも、二人ともイッてもいないHの前哨戦に過ぎないわけで、橋本あおい作品がどれだけ濃厚系かお察しいただけるかと。ちなみにこの4ページは、目次のあとに続く3ページ目から続いている。序盤でこの濃さなのだ。イイと思うよ、こういう舌に絡みつくようなエロ濃厚系作品も。

1.絵柄
昔風ではないけれど、今風でもないような気がする。デッサンの崩れとかはないので安心して読んでいられる。

2.ストーリー
恋人同士になった社長とバーテンダーのイチャコラストーリー。価値観の違う世界で暮らしている恋人に悩むバーテンダーという設定だが、別に悩んだあげく出奔するだとか、許嫁のオンナが現れるとかいうアクシデントもなく。悩みはセックスに押し流される、というか。

3.エロ度
エロイ。本当にエロイ。
擬音がすごい、白抜きだらけ。
紙面が、ずりずりだの、ぐちゅぐちゅだの、ぬぽぬぽ、ぬぷぷ……とか溢れているよ。

この作品は腐女子でも上級者クラス向けだと思う。グランクラスとでもいうか。
この作品読んで一瀬と高史のHがふんだらだーとレビューできる腐女子は、相当な高位段者、貴腐人であることは間違いなし。

4.まとめ
突き抜けたエロは正義だと思う!
勇者は挑戦してみる価値あり。

絵柄 :★★★★☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★★★
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)

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