ラビスタ函館ベイ 北海道紀行2014(8)

函館の宿泊は、金森倉庫近くのラビスタ函館ベイにした。
前回、ねぶた祭りの青森で寝床を得られず、函館にやってきたときにどうしようか悩んだホテルの一つだった。あの時はラビスタ函館ベイ、ロワジールホテル函館が人気ナンバーワンを争っていて、そして、ひとり旅の僕は安いビジネスホテルに潜り込んだのだった。

チェックインの後、10階のルームキーを渡された。ベッドは十分広かったけれど、ふたりがスーツケースを広げると足の踏み場はなかった。前日はこの3倍くらい広い部屋に泊まっていたので、圧迫感はちょっと否めない。

窓の外には摩周丸。デスクの上には、洞爺湖に続きコーヒー豆とコーヒーミル。ふたりでコーヒーを淹れ、乃の風でもらったおやつを食べながらつかの間の眠りに落ちた。



少しまどろんだ後、屋上の露天風呂に行く。函館湾を渡ってくる海風は冷たくて、風に逆らって飛ぶカモメたちが遠く、近くに舞い、そして山の方へ消えて行く。ラビスタ函館ベイはアイスのサービスがあって、棒アイスをしゃぶっているうちに眼前の函館山は闇に包まれた。疲れた身体をマッサージしてもらってから、僕らはホテルを出た。

歩いてロープウェイ乗り場へ行くつもりだったけれど、なんだかめんどくさくなってタクシーに乗った。そうしたら現在ロープウェイの定期メンテナンスで稼働していないという驚きの事実に唖然とする。この期間中はバスかタクシーを使う。しかしバスは混雑してなかなか頂上に着けないようだし、タクシーを使うのが便利だった。「どうせ15分くらいしかいないんでしょ?」と運転手に説得され、タクシーを待たせたまま僕らは展望台に上がる。眼前に広がる夜景、そして押し合いへし合い場所を譲らず、ギャーギャーと煩い中国人の群れ。運転手の言うとおり15分ほどで撤収になった。だけど、前回果たせなかった夜景を見ることができて満足。



夜景見物の後、路面電車に揺られて松風町へ。海鮮居酒屋で活烏賊の刺身と、つまみをいくつか食べる。ふたりで烏賊一杯は結構きつくて、その後北海道滞在中に烏賊を食べようという話は出なかったほど。


函館には2軒ゲイバーがあって、そのうちの一軒を訪ねてみた。地元の人の話を聞いてみたかったけれど、客はひとり。しかも……ゲイ初心者、というか、セックス初心者??のおっさんの話。この人は純情なのか、アホなのかと頭の中には「???」が飛び交ったけれど、セックスしに車で7時間移動とかいうスケール感には圧倒された。しかも相手はオホーツク海に面した紋別だという。車中で一晩乳繰り合っていたという実演込みの彼の話は、僕らの酒を非情に不味くしたが、そのスケール感だけは凄い。お互い移動に7、8時間とかって、東京の人間とロンドンの人間がドバイで待ち合わせてセックス、みたいなノリだ。ゲイシーンへのアクセスはせいぜい1時間もあれば十分な東京近郊在住の人間には、想像を絶する感覚。欲望に突き動かされる本能のすさまじさってか??

どちらにしても、札幌は一般道で全然行けるという情報は手に入った。
ゲイバーを出て、函館名物の塩ラーメンを食べて〆にする。


2 件のコメント:

  1. あけましておめでとうございます!
    今年もどうぞよろしくお願いします!

    夜景の写真、さすがです。
    わたしが函館に行ったのは何年前だったか・・・。
    懐かしくなりました。

    いいなあと、旅に出ること、しかもすきな人との旅に感嘆の声を小さくあげました。

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    1. 遅れましたが、明けましておめでとうございます。
      今年もコガさんに良いことがたくさんありますように。

      函館の夜景ですが、押し合いへし合いの中で撮りました。
      三脚があったらもうちょっときれいだったのになー。

      北海道はすっかり気に入ってしまいました!
      機会があれば再訪したいですね。

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