BL漫画レビュー:九重シャム『地獄めぐり』

うん、なんというか、BLの美男化フィルターのある意味すごいものを見た感じ。

上巻
役所に勤めて三年目の緒野瀧群(おのたきむら)は、退職する上司に代わって地獄での仕事を任される。
沈着冷静な緒野は、動じる事なく職務をこなすのだったが、大柄で強面な閻魔王に何度となく、優しく口説かれるうちに惑乱してしまう。
その上、地獄へ通ううちに人の死期を感じ取れるようになった緒野は……!?

下巻
役所に勤務し、週三日地獄へ出向している緒野瀧群は、地獄へ通ううちに閻魔王と惹かれ合い、いつしか体の関係をもつようになる。
しかし、閻魔が緒野の想い人であった恩師に、地獄行きの判定を下したことで、その関係に亀裂が走りー!?

ふむふむ。
お役所の中に地獄への出向勤務があるという設定はおもしろい。

だがしかし、このマンガの一番美味しいところは、閻魔大王の腹筋と雄っぱい ヽ(*´∀`)ノ
すでに表紙からオーラを放つ腹筋のせいで、ストーリーはまったく頭に入ってこないという大変残念な作品だ。

前半は、地獄の説明と、性欲旺盛な美丈夫閻魔大王の裸体を愛で、それから大学時代の緒野の悲恋がテーマ。昔の想い人とまさか地獄で再会とはねぇ。

お仕事中

ベッドの中

てか、閻魔大王とか、牛頭馬頭とか、僕らの想像するアレとは変わり過ぎだろう!

下巻は打って変わって、もともと人間だったという閻魔大王の前世の話。時代は江戸、商家の奉公人だった少年寿(ひさ)が、なぜ人を殺し、閻魔になったのかというストーリー。閻魔と緒野は別れる事になるのだけど、緒野の過去を見た閻魔は驚愕する。緒野は実は……。

もっともっとひねる事のできるお話だと思うので、ちょっともったいない気がする。結局閻魔様の雄っぱいと腹筋に気が取られていて、なんの話だったのかイマイチ記憶に残らなかったのが残念。

1.絵柄
うまいと思う。今後も期待したい!
( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!

2.ストーリー
地獄へ通勤する公務員という設定が捻ってあるくらいで、あとはわりとシンプル。恋敵も出てこないし。

3.エロ度
マッチョで美丈夫な閻魔様が、思う存分やってます。イイ感じです!

4.まとめ
エロティックな閻魔様を頭に刻み、盆暮れ彼岸にお寺に参拝するとクラクラするかも。九重シャムはこの勢いで、腹筋、雄っぱい路線を突っ走っていってもらいたい。雄っぱいは正義だから。
いまでは紙で入手するのが困難になっている2冊。Kindleで買うのもありかもね。

絵柄 :★★★★★
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)

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