神さまが笑って泣いている国

"千と千尋の神隠し"はジブリ最大の売り上げを記録したそうですが、あの世界観を一神教の人たちはどう受け取ったのだろう。時々そんなことを考えます。
いま、橋爪大三郎×大澤真幸『不思議なキリスト教』という本を読み始めています。日本文化の中で暮らしていると「日本人の神さまとGODはなにが違うのか?」という部分で、キリスト教文明は遠い存在だなあと感じることはありますね。

先日、外国のオタクたちにもあまり知られていないであろう 落合さより作『ぎんぎつね』という作品を読んだことも影響しているのでしょう。神社を舞台にした高校生の日常生活……というと『らき☆すた』の方が有名かもしれませんが、『ぎんぎつね』は女子高生と神使(しんし)と呼ばれるお狐様を中心にした物語。

ぶっちゃけ、オタクせぇ漫画だなとバカにしながら読み始めたものの、途中で引き込まれてしまったのは、神使たちがものすごくかわいらしかったから。狐、兎、鴉、亀、狛犬、いずれも愛らしい造型で登場する。
神使というのは、神の眷属、御先神とも考えられ、神に先駆けて出現し、あるいは神の意志を知る兆しとされる……天使とか、ある意味預言者みたいなものかな。この神使たちが、人間と一緒に泣き笑いし、そばに寄り添っている世界観が、神道の温かさというものかと。一神教に、こんなやわらかい世界観はあるのだろうか。






イエスが昇天してから2000年が過ぎた現在、いまだに神のお使いが泣き笑いしている漫画が作られている日本は、とてもおもしろい国、不思議な文明を持つ場所だと思います。

ハルが神使になったきっかけも、なかなか泣かせる話ではあるのだけれど、それは本編を読んでくださいな。

2 件のコメント:

  1. これはワタクシの感覚ですが
    キリスト教のベースは「罪悪感」だと思います。

    人は生まれながれに罪深き者であり、
    悔い改めないといかんっていうのが
    キリスト教系欧米人の精神文化にあるのでは??

    ヤオヨロズの神々、あるゆるものに神を見出す
    宗教観には、そうした「あなたは間違っている」
    っていう手合いの手厳しさはないのでは??

    そんな感じがします。

    この漫画は面白そうだね!

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    1. >anupamさん

      その罪悪感ですが、いわゆる「原罪」といわれるヤツですね。
      その解説本を読み進めているところですが、創造主であるところの「神」に、「原罪」持ちと脅かされている人間……まるでネグレクトか、DVじゃないかと呆れているところです。

      DVの被害を受けているのに逃げられないというのも、まあなんでしょう、共依存みたいな訳わかんないことになっているような……とかとりとめないことを考えていました。

      「ぎんぎつね」はおもしろいですよ。
      特に外国人が読んだら、価値観の大転換が起こるかもしれません。

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