上高地帝国ホテルメインダイニング 2016年上高地滞在記

上高地帝国ホテルのディナーといえば、やっぱりメインダイニングを連想する人が多いと思う。
カジュアルとはいえ、一応のドレスコードがあり、みんな澄ました顔をして食事をしている。
場所柄中高年以上が多い。
昼間穂高を登ってきたような人たちも、夜はドレスアップして現れる。
そんな場所。

今回は幼児連れだったから、ホテル側に相談して出入り口近くに席を作ってもらっていた。
子供が騒いだら、即つまみ出せるように。
子供が騒いだら即食事は中止というコンセンサスで、僕らは席に着いた。



今回も「神河内」コースを頼んである。

・鮑の磯煮に焼き茄子と野菜を取り合わせて
・かぼちゃの冷製ポタージュ
・鱸のクレビネット 茸とトマトを合わせてにんにくとセージ風味で
・帝国ホテル伝統のローストビーフ 西洋わさび添え
・フロマージュブランと白ワインジュレ 山ぶんどのソルベと共に
・コーヒー

ワインはピュリニー・モンラッシェにした。









食事の味は、正直覚えていない。
声は出さないものの、椅子の上でぐずる子供。
GWの旅行の時は食べ物で遊ぶような真似をしたので、ちゃんと躾けてくるように厳命していたのだが、やっぱりダメだったようだ。躾けができていない子供を連れてきたのが悪いわけなので、他のお客さんに迷惑にならないか、そればかり気になっていた。

その他に気になったのは、スタッフがバタついていたこと。
所作がエレガントというよりは、バタバタしていた。
ワイングラスのチェックが甘くて、グラスが空になっても注ぎに来ないので、行儀が悪いが僕が注ぐことが何回もあった。
翌月に皇太子殿下ほか、要人を迎えるホテルがこれで大丈夫なのかな?と余計な心配をしたほど。
あと、ローストビーフをお代わりした時に、マッシュポテトもつけるかどうか訊いて欲しいな。肉もいいけれど、負けずにポテトも美味しいと思っている人たち、少なくないはずだから。

食事の後、雨の中蛍を見に行く。
穂高橋を越えたところをフワフワと飛んでいる。
闇の中に緑色の光が交差しあい、美しい光景だった。


上高地帝国ホテルに戻ってきたのは20:00過ぎだっただろうか。
寝るには早すぎて、ライブラリーに篭って再び「岳」を読み続ける。
22:00過ぎくらいになって、スタッフが窓の戸締りを確認しに来た。
「岳」の表紙を見て、「それ面白いですよね」と彼は言った。

その晩も雨は降りやまなかった。

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