露天温泉は新館地下1階なので、まずは浴衣に着替え、下駄でふらふらと歩く。
途中、紅葉谷公園に出入りする観光客とすれ違うので、浴衣をきっちりと着こなせていないと恥ずかしい思いをする。浴衣の風情は和風っぽくて、景色とよく似合う。
温泉は、まだ早い時間だったので僕ら以外には1、2人の相客がいるだけで、広い浴槽に浸かってしっかりと疲れを取った。運が良いと露天風呂の前を野生の鹿が横切って行くという。
まだ陽が高いうちから温泉に浸かっていたのは、まあ、旅先だからひとっ風呂浴びてのんびりしたかったのと、それから食後に再び外出する予定があったからだ。
温泉でリラックスして"錦楓亭"(きんぷうてい)に戻ってきた。うるさいテレビは布のカバーを掛けたまま、彼氏のやわらかい声と、紅葉谷を流れるせせらぎの音を楽しんで過ごした。静かな和室は気持ちが安らぐ。
晩ご飯は18:00スタート。
白ワインをボトルで頼んで、食事が始まった。
前酒:広島産・檸檬酒
箸楽め:落花生葛よせ 蟹身 京湯葉 柚三つ葉 からし味噌
前八寸:焼松茸 菊花 菊菜 いくら すだち酢 穴子カナッペ
焼秋刀魚ばってら 南京きんつば 海老塩麹焼 柿たまご
お造里:紅葉山・旬の鮮魚 妻一式 山葵 芸州造り醤油
焜炉:紙鍋にて・白味噌仕立て 京かぶら 秋鴨煮寄せ
飛竜頭 青梗菜 柚子
温石:和牛香焼き 松きのこ 焼栗 京ひしほ味噌
瀬戸の品:名物・焼きあなご
宮島産 焼牡蠣 檸檬
揚もの:ころ柿海老真丈 紅卸し 旨出汁
御飯:釜焚ききのこ御飯 赤出汁 香の物
水菓子と甘味:秋の果実ゼリー掛け 栗蒸し羊羹
大変美味しゅうございました。
焼牡蠣は"牡蠣屋"に軍配が上がる、あの美味さはちょっと異常だったから。
食前酒の檸檬酒がとてもさわやかで、機会があったらまた飲んでみたいと思う。