BL漫画レビュー:環レン『エグゼクティヴフライト』

彼氏を笑い殺すか、(--;)と悩ませるために入手したトンチキ系の一冊。

傲慢で独占欲の強い男たち…。
その恋はミダラで熱い!!

航空会社を舞台にしたエリートたちのアダルトな恋!!

ほえぇぇぇ。帯からして煽ってますね。
じゃ、あらすじなど。

「機内(キャビン)で無理やり抱かれるのと今部屋に来るのとどっちがいい?」"クールビューティ"と呼ばれる日本オリエンタル航空の若き教官・鹿生。鹿生はオフィスで一人の男と再会する。男の名前は九渓…学生時代の鹿生の恋人だった。エリートパイロットとして鹿生の目の前に現れた九渓は、鹿生を無理矢理組み敷き、剥き出しの憎しみと衝動をぶつけるように貫いて-!?

実はここ2ヶ月ほど彼氏と逢ってません。
冷静に考えると、そもそも国際線勤務の彼氏と毎月何度も逢っていたこの数年が異常事態。どこに飛ばされてくるのかは会社が決める以上、来日しても関空~ということもしばしば。今日も来日中なのだが、先輩と大阪某所で飲み会で盛り上がっているらしい。

彼氏とはご飯を食べながら航空業界ネタで時々盛り上がる。さんざん根掘り葉掘り聞いたけど、環レン作品のような話はないみたいだぞ。客室乗務員はゲイがいっぱい。というか、「××が結婚したってよ!」「マジ!?あいつノンケだったんか!」と女性CAらとのけぞって驚く位の環境だそうで。だけどコックピットの方は、離婚繰り返して慰謝料と子供の養育費でた~いへん、という状況が多いとか。イケメンキャプテン(というか、機長はそもそも年齢が高い)と美貌のCPカップルとか、現実にはありえへん、ありえへんみたいだ。いっそ伝説の「楽園30000フィート」位のギャグに仕立てた方が無難なような気がする。

すまん。前振りが長くなった。
BLには航空業界ものもあれば、海運業界ものもあったりする。
だけどさ、だけどさ、エアラインネタやりたければ、最低限愛情をもって飛行機を描こうよ!人物の描写はそこそこ出来るのに、最後のコマの幼稚園児の落書きのような747-400はなにごとですか!ネットに落ちてる飛行機の写真をトレスしたっていいじゃない。どうしてディテールに手を抜くのかねぇ。。。。



イケメンパイロットが登場する、美形客室乗務員が優しくアテンドしてくれる、整備スタッフたちもアツイ。そういう登場人物と背景とのバランスがとれていないと、やっぱりお仕事BLとしては落第点。あるいは1つ、2つでも業界人を唸らせるポイントでもあれば、もっと評価されると思うんだけどねぇ。

例えば、かつて新宿二丁目には航空業界人たちが集まるゲイバーがあった。それこそいろんなエアラインの客室乗務員たちが、ずらっとカウンターに並んで酔っ払っていた伝説のバー。そういう場所で知り合ったカップルの恋愛模様とかでも成立すると思うんだ。失点を少なくする業界BLってありだと思うのだけどねぇ。

1.絵柄
人物の描写はかなり上手い。飛行機を含めた背景の描写は落第点。あの垂直尾翼の長さ、あれ、変だろう……。。。

2.ストーリー
パイロット×教官、政治家秘書×客室乗務員の2本と、あとはサイドストーリーのような機長×客室乗務員の短編がいくつか収録されている。
てか、パイロットって傲慢ということになっているけれど、へたれわんこ系パイロットを攻める客室乗務員という組み合わせはないのかな?

3.エロ度
パイロットと政治家秘書は、ガタイのいいマッチョでございますよ~。
濡れ場は結構激しい。

4.まとめ
航空業界ネタは、やっぱり難しいと思う。まだホテル業界とかの方がおもしろいんじゃないかな。「クルーレストでHとかないの?」と尋ねたら「ねえよっ!」と瞬殺された夜が懐かしいです。

絵柄 :★★★☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
エロ度 :★★★☆☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です) 

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