朝まだ早い赤坂の書店で、ましろのおと10巻を発見!
最近はコミックスの発売日なんてチェックしていないので、新刊を見つけるとちょっとアガるんだよな。
で、竹の華で修行中の澤村雪クンが、いろいろと壁にぶち当たってお悩み中。
10巻は大会とかないので大きな見せ場はないんだけれど、それでも2カ所、じわぁぁと胸が熱くなるシーンがありました。羅川真里茂はホントうめぇなあと。
あんまり関係ないけれど、日経ビジネスに「昭和な会社が強い」という連載があって、その中で倒産したワイキューブという会社の社長がこんな事を言ってた。
「でも昭和な会社が大事にする企業理念や経営者の考え方は、手厚い福利厚生や高い給料で社員に浸透するものではありません。上司から部下へ考え方を受け継ぐ文化が残っている企業って強いじゃないですか。その良さに気付いた時にはもう遅かったです。地道な努力を怠ってしまいました」
津軽三味線も同じで、技とか、曲とか、想いとか、それに携わってきた先人とか、それをすべて引き継いでるじゃないですか。しんみりとした演奏には自然と泣けてくるし、アツイロック調の激しいビートには沸き立ってくるし。
そういう「引き継いできたもの」を背負うのは大変だと思うけれど、すごい奥行きをもたせてもらう。ましろのおとも、奥行きを持たせているのは、青森の風土、津軽三味線の歴史、登場人物の過去。その重たい何かが三味線の調べによって弾けて、そして癒やされる、融和する、ほどけてゆく様を見守るのがカタルシスというか、このマンガの一番おいしい楽しみ方なんだと思う。
ましろのおと、すごいぞ。
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