バンコク男街 2 (タイ・シンガポール旅行記)

スリウォン通りに面して、毒々しい怪しいネオンサインが男たちを引き寄せている小路がある。どう見たってゲイ向けのGOGO BARしかなさそうなそこへ、僕らは踏み込んだ。小路に面した右と左の店から客引きが飛び出してきて、腕をつかんで店へ引っ張り込もうとする。ドアの向こうでなまめかしく腰を振る少年たち。短パンと白いTシャツの扇情的なコスチュームの男性マッサージスタッフ。それらを値踏みするファランたちのねっとりとした眼差し。噂のバンコク男街があった。

比較的通りの入り口に面したバーで、彼氏とグラスワインを飲む。妙に日本語に堪能なファランが話しかけてきたりして、なかなかおもしろかった。ファランは初老以上の男たちが多かった。彼らの腕に撓垂れかかる少年たちを眺めていると、「今夜、このヒヒ爺の慰み者になるんかい」と隠微な劣情がわき上がってくる。

Jupiter 2002がお上品なGOGO BARだったので、もっとえげつないところを探検してみることにした。Dream Boy は、僕らが席に案内されたとき、定時のショーが始まってた。明かりを落とされた店内の中心に、ブラックライトに照らし出されたステージがある。そこにエジプトのファラオと兵士のコスチュームをした青年たちが現れて、まずはSMショー。そして2連結、3連結のSex本番ショーと続く。あそこまでアクロバットな体位を見せられると、エロティックというよりは中国雑伎団のノリで、いやらしさよりは「うわ~すげ~」とただ唖然と眺めているだけ。官能がないと勃たないもんだなあと、自分の股間が全く反応しないんで苦笑した。隣に座っている彼氏と指を絡ませているほうが、よほどエロティックな気分になった、

バンコクに入る前、新宿二丁目の行きつけのバーで「Boy買うといいわよ。Hしなくてもガイドで案内してもらったら、穴場のスポットとか、現地価格で安く観光できるわよ。オフ代なんてすぐに元がとれるから……」と勧められた。
「ねー、一人買おうよぉ~」と彼氏に言ってみたが「絶対にダメ!」と却下になったので、タイBoyと観光地を巡る野望は叶わなかった。隣の席に呼ぶ(なにか一杯おごればいい)のは許可をもらったので、Sexしようぜっと腰を振ってアピっていたJupiterのBoyを呼んでみた。むっちりと筋肉が盛り上がった大胸筋を、パフパフ触らせてもらって喜んでいる自分がアホだなぁ~と思いつつ、ちょっと満足した。あれこそが雄っぱい。



2 件のコメント:

  1. 「股間がまったく反応しない」・・に爆笑!

    なつかしいな~バンコク、すごい好きな街ですが、もう20年以上訪れていない。旅行記楽しく読んでま~す。

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  2. > anupamさん

    えー、爆笑しないでくださいよぉ〜
    でも、いい加減歳なのかもしれません。

    バンコク、不思議な魅力を持つ街ですよね。
    ひさしぶりに訪ねてみたらいかがでしょうか。

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