フランス旅行記(2015年) プロムナード・デ・ザングレと晩ご飯

マセナ広場のアポロン像を通り過ぎると、海岸通りに出る。
プロムナード・デ・ザングレ(Promenade des Anglais)、イギリス人の遊歩道と呼ばれるひろい歩道が現れる。海沿いであることを差し引いても、想像以上に幅広い遊歩道だった。なんだろう……学生時代に訪れたサンタモニカを思い出した。

日没が近くなって海岸から上がってくる人、インラインスケートを楽しんでいる人、僕らのようにカメラをぶら下げてふらふらしている人、色々な人たちを見かけたが、混雑しているという印象を受けることのない空間だった。

ニースの海岸は有料のビーチが多いようで、そこはパラソルが整然と並んでいる。その間にパブリックのビーチがあるようで、そこはもう雑多な人たちが思い思いのスタイルを楽しんでいる。海外で感じるのは、お年を召した方が海で楽しんでいるとなあということ。日本だとご老体はほとんど海に出ないから。




プロムナードを散歩したあと、僕らは旧市街地へ向かう。
地図を見るまでもなく、何となく古くて、そしてレストランがぎっしりと並んでいるエリアへ誘われて行くと、そこは旧市街地だった。ニースでプロヴァンス料理が食べられるのかと期待するとそうでもないようで、ざっくり言うとシーフード、イタリアン、そして肉を焼いている所、みたいな店が軒を連ねている。この日のニースはやたら暑かった。僕らはすでに服の中がドロンドロンになっているほど汗をかいていたが、どのレストランもオープンテラスで食事を出していて、また、そこで平然とメシを食っている人たちがいるという不思議な光景だった。彼らは暑さを感じないのだろうか?僕らもオープンテラスのテーブルでシーフードを食べることにした。

ワインの選択は彼氏の専管事項なのでお任せする。たしか40だか60ユーロのワインを飲んだような気がする。フランス上陸の晩だったので、割りと乾杯気分だった。

シーフードの盛り合わせは、僕がビジュアル重視で選んだもの。だってなんだかリゾートっぽくてイイ感じじゃないかと思って。生牡蠣とぷりっぷりのシュリンプをワインで流し込む。シメはサーモンのタリアッテレ。炭水化物がないと食事が終わった気がしなくて。





レストランを出る頃は、ニースの街はとっぷりと日が暮れていた。
オレンジ色の光に包まれた旧市街地を離れると急に音が失われ、なんだか気が抜けた。マセナ広場を抜け、僕らはホテルへ戻る。




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