今朝、飛行機の都合で一足先に此処を去る彼氏を見送ってから、僕はすっかり淋しくなってしまった。
彼氏が畳んで積み重ねていった布団に凭れ掛かって、この文章を書いている。
10連休の前半、別府に滞在している。
去年からすっかり大分の魅力にとりつかれて、特に別府には何回か滞在してきた。
お湯が良くて、食事が美味しくて、地元の人が優しくて、本当に楽しかったんだ。
ぜひ彼氏にも楽しんで欲しいと思って、今回4日間を此処で過ごした。
いまは彼氏のいない小さな部屋。
彼氏の残していったミネラルウォーターを口にしながら、 テーブルに置かれたコップ、小さく畳まれたコンビニのビニール袋、ゴミ箱から顔を出しているお菓子の空き箱、そんなものを見ていたら、僕も帰りたくなってしまった。
地獄巡りを彼氏は楽しんでくれるだろうか?
小路にある寿司屋へ行ったら、ふたりで楽しくなれるだろうか?
プリンを美味しいと言ってくれるだろうか?
別府のお湯は彼氏の肌を癒してくれるだろうか?
意識下で僕はずっと願っていたのかもしれない。
雨の降る中、彼を乗せて福岡空港へ向かうバスを見送った後、鉄輪は色褪せた世界になってしまった。
不意に大分・別府に注いでいた気持ちが消えてしまった。
しばらくの間、別府は約束の地だったから。
しかもこういう時に限って、Spotifyから「あなた」とかかかっちゃうんだ。
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あなたのいない世界じゃ
どんな願いも叶わないから
燃え盛る業火の谷間が待ってようと
守りたいのはあなた
あなたと歩む世界は
息を飲むほど美しいんだ
人寄せぬ荒野の真ん中
私の手を握り返したあなた
あなた以外なんにもいらない
大概の問題は取るに足らない
多くは望まない 神様お願い
代り映えしない明日をください
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ボクに寂しさを教えてくれたのはキミ……
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