AI美空ひばり あれから

出張先のホテルでたまたまTVを見たら、ちょうどサビの部分が流れてきた。
瞬間で、泣いた。
そのあと目を真っ赤にしたNHKアナのMCのあと二度目の歌唱が流れてきて、ベッドの上で号泣したんだ。

寒い場所にいて。
先週から微熱や腰の痛みがあったりで身体はボロボロで。
日中、ディスプレイに向かいながら仕事して。
夜はさびれたレストランで独りでご飯を食べる。
自覚できていないところですごく消耗していたんだと思う。

「あなたのことをずっと見ていましたよ
 がんばりましたね
 さあ、私の分まで
 まだまだ頑張って」

なんか、この語りの部分にやられた。
それから何回も何回も聴いたよ。

秋元康、ほんと天才。
こんな歌詞を紡ぎだすなんて。
曲自体がとても良い。

だけど、AIとはいえ美空ひばり以外の人が歌っても、こんなに感動したかどうか。。。

Vocaloidの特別版らしい。
生粋の美空ひばりファンには申し訳ないけれど、僕にはストンと腑に落ちた。
DeepLearningで作られたものは、電子楽器「美空ひばり」にすぎない。
新曲「あれから」は、発表されるまで苦労したエンジニア、ダメ出しし続けた後援会のコアのおばちゃんたち、その他たくさんの人たちの想いがあの形に結実したのだと。

AIに感情も人間味もない。
だって人間じゃないから。
それっぽくふるまって見せてるだけで。

それを美空ひばりっぽく歌わせてみせるエンジンが、実はとても泥臭い人間の作業だったことにAIの限界と希望を見たような気がしたよ。

でも、僕は泣かされたんだ。

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