バンコクに滞在して3日目。
暑い国に来た疲れが少し出てきたような気がする。
一人旅ならばベッドに潜り込んで一日中寝ていたかもしれない。
だけど彼氏との二人旅。
疲れが出てきてお互いわがままになりそうなときは、グッと我慢しなければならない。
別に不満なわけじゃないんだ、幸せな我慢なのだから。
プルマンホテルG は朝食付きのプランで宿泊していた。
初日は27階のエグゼクティブラウンジで、軽い朝食を摂った。
欧州系エアラインクルーもステイしているというこのホテルは、なぜかクロワッサンが評判だという。クロワッサンといえば僕はパンの中で一番好きだったから、よく冷やされたスイカのジュースを口にしながら美味美味と食していた。
だが、エグゼクティブフロアにステイしている客数の割に、朝食を摂る客の数が少なすぎる。ホテルの下層階にビュフェがあるという。ひょっとしたら皆そちらに集結しているのやもしれぬ。
クラブラウンジ用レセプションのスタッフに挨拶を受けながら、僕たちはエレベータの客となった。そして……やっぱりこちらのレストランはたくさんの客で賑わっていた。ローカルフード、中華点心、オードブル・シリアルなどの洋食まで、広いフロアには行列を作っている食客たちの胃袋を満たしている。
彼氏とつきあい始めて、ビュフェの食事の盛り方が少し上手になった気がする。
3日目の朝は、この二皿と、デザートにフルーツを添えたヨーグルトでまとめた。
食事を終えて、僕たちはふたたび"Health Land"へ向かう。
朝早い時間だから大丈夫だろうと高をくくっていたら、団体客の予約が入っていて、昼過ぎまで施術を受けることはできないという。仕方なく僕たちは観光すべく、チャオプラヤーエクスプレスの待つ船着き場へ向かってタクシーを走らせたのだった。