台南市に遊ぶ(1) 高雄・台北紀行2015(4)

サンシャインホテルのベッドはよく眠れた。
日本と台湾の時差は1時間。この1時間という中途半端さが早起きを招く。カーテンの向こうは闇に沈んだ高雄港。ミネラルウォーターを口にして、ふたたびベッドに潜り込む。

朝ご飯はビュフェ。
サンシャインホテルのビュフェはちょっと変わっていて、食券は連泊していても翌日分しか渡されない。翌朝目覚めるとドアの下からチケットが差し込まれているので、それをもって行くべし。
トリップアドバイザーの口コミはかなり的確で、サンシャインホテルの朝食ビュフェは「弱い」。食後のコーヒーを飲みながら、なぜだろうと彼氏と議論して分かったのは、色々と並べられているのだけど「軸」になる食べ物がないのだ。例えば、僕らだったら洋食が軸ならオムレツ、和食が軸ならば焼き魚、中華なら……なんだろ??とにかく、オードブルばかりが並んでいるような印象を受けた。せっかくピアノ演奏を聴きながらの朝ご飯なので、ホテルにはもうちょっとがんばって欲しいな。


高雄駅から自強号に乗車した。どうやら指定席でも予約者が現れない限り自由に座っていて良い制度らしい。高雄駅始発の僕らの席には、ご機嫌にスナック菓子をつまんでいる若い兵士だった。チケットを見せたらとびきりの笑顔で席を譲ってくれた。今回、台湾で笑顔の人をあまり見かけなかったような気がしていて、実はこの兵士の笑顔が一番ステキだった。



高雄駅を出発して、田園風景の中を列車は移動して行く。途中何回か停車をするたびに乗客が増え、立ち客でだいぶ混雑したところで台南市に着いた。古い駅舎のある南国の町だった。駅からふらふらと歩く。繁華街のファッション街やショッピングモールの前を通り、その先にある大天后宮と赤崁樓を見学する。鄭成功の銅像かぁ~教科書で読んだ歴史だわ。1月は台湾では最も寒い時期。といっても18℃前後。ローカルの人々はダウンジャケットを羽織ってバイクを飛ばしている。冬の日本から来た僕らにとっては晩秋から初冬の季節。空気は乾燥してカラッとしていて、柔らかな陽光のもとをふらふらと歩く。




台南市には神農街というレトロな小路がある。カフェになっている古民家が建ち並ぶ狭い路地。数組の観光客が散策しているだけで、ちょっとさみしい感じもした。中華風アイコンが並ぶ町並みは、映画の世界に迷い込んだようだ。






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