偉大な北の将軍様 金正日死亡のニュースを聞いて、僕はしばらくのあいだ、ぼんやりとした虚脱状態の中にあったように思う。カダフィ大佐、ウサマ・ビンラーディン、金正日と言えば偉大な世界3大ヒールであって、悪とはいえ、それは世界を構成するパズルのピースでもあった。もし、トムとジェリーからある日トムが姿を消してしまったら……それはひとつの日常が終ってしまったことを意味する。
ピースに空白が生じたニュースは、ひやりと冷たい薄ら寒さをまとって世界中に打電されていった。このあといったい何が起こるのだろう。抜けたピースを埋める力学が、また世界を変えてゆくのだろうけど。
僕はブログで散々書いてきたけれど、朝鮮人は嫌いだよ。
だけど、悪の独裁者とも言われる金正日の映像を見るたびに、彼からはいつも弱さというか、脆さというか、戸惑いを感じずにはいられなかったんだ。
建国神話をまとった偉大な父親金日成が死に、その後継者に指名され独裁者となり、核兵器を開発し、映画を作り、外国人を拉致し、テロ事件を起こしたり、たまに南鮮を砲撃したり、周辺国にえげつない恫喝をしていた男ではあるけれど、彼は自分の立場を持て余していたんじゃないかなと。自らの治める国は、世界最貧国の一つであって、胸を張って一等国であるといえる状態でもなく。そんな立場で、金正日は心のなかで何を考えていたのだろうかと考えたりもする。あけすけに自国の立場を語る金正男くらいのことは考えていたのだろうか……とかね。
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