Perspective

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ちとお疲れさんだったので、定時であがって帰宅した。

自室の本棚には、何冊か飛行機とパイロットに関する本が並んでいる。パイロットの元彼がいた時に、折を見て買い求めたものだ。いま考えると笑っちゃうけれど、一時期は「ダッシュ400は〜」なんてうんちくをたれていた時期もあるんです(笑)。
元彼の不思議な行動の一つが、一緒にお茶をしていると、時々遠くに視線を飛ばし、続いて時計を見ては「パリ便はいまごろ××のあたりだ」とボソッとつぶやくことだった。これがパイロット一般の姿かどうかは分からないけどね。

サン・テグジュペリの「夜間飛行」「人間の土地」を読んでいて、個別のエピソードを取り上げていても意味がないような気がしていて。僕なりにこれかなぁと感じるキーワードが"Perspective"なんだ。

【名-1】 透視図{とうしず}、遠近{えんきん}(画)法、遠近感{えんきん かん}、透視図法{とうし ずほう}、奥行き{おくゆき}
【名-2】 展望{てんぼう}、物の見方{みかた}、考え方{かんがえかた}、観点{かんてん}、視野{しや}、大局観{たいきょくかん}◆【類】viewpoint
【名-3】 バランスのとれた見方{みかた}
【名-4】 見込み{みこみ}、(将来{しょうらい}の)見通し{みとおし}、目途{もくと}
【形】 遠近法{えんきんほう}の

出典はアルク提供"英辞郎"

たぶん彼の著書にこれ以上ふさわしい言葉はないと思う。

いきなり話は脱線するが、飛行機に搭乗する際、僕の最大の楽しみは"Air Show"を 飽かずに眺めることだ。世界の真ん中が移動してゆく不思議さ。数時間前、自分が何千マイルも後ろに置き去りにしてきたことを想う気持ち、これから数時間後、何千マイルか先で自分を迎えてくれる新たな世界への希望。そして世界の真ん中の地上で展開されている、自分の知らない世界へ降りてゆく意識。窓から外 を眺めれば星が横に並んでいる錯覚に陥るし。これらがない交ぜになって、空中で恍惚とした悦びに浸ってます……ってまるでアホじゃん(苦笑)。ま、空中にいるときの僕はこんなバカ状態になってるわけです。

サン・テグジュペリ時代のような英雄譚が語り継がれる空は、もう世界のどこにもないんだろうが、定時運行実現への強烈な責務は、現代のパイロットにも受け継がれていたよ。そして"Perspective"な時空感覚を持った人たちと接して、一緒に意識を飛ばしているのは、とても楽しいんですよ。チャンスがあったら試してみてください。^^

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