広島・松山旅行記(3) 厳島神社 大鳥居

あなご飯の藤田屋を出て、海岸へ続く緩い坂道を下って行く。
厳島神社出口と金比羅神社、そして大願寺の境内が額を付き合わせている辻まで来ると、目の前が大きくひらけた。フェリーで宮島に上陸したときには気づかなかった引き汐で、砂浜が沖まで続いている。厳島神社大鳥居の周りに人が集まっている。早速僕らも行ってみることにした。

空を覆っていた雲から青空が顔を出し、やわらかい日差しが降り注ぐ中、濡れた砂の上を歩く。ノルマンディーの、モンサンミッシェル以来の砂の上の散歩だった。島からは幾筋か小川のような流れがあって、水と水とが出会う場所はやや大きな水たまりになっている。靴が濡れないように浅瀬を探して、軽くジャンプを繰り返す。そんな僕らの横を修学旅行の学生たちが、豪快に水飛沫を上げながら走って行く。これだから若いヤツらは……と苦笑いしながら、僕らも大鳥居の柱を目指した。




厳島神社の大鳥居は、自重でこの場所に立っている。
扁額が掛けられていて、沖側は「厳嶋神社」、島側には「伊都岐島神社」と書かれている。伊都岐島神社は古い時代の呼び名で、平清盛の時代に厳嶋神社と書くようになったのだとか。



チャプチャプと打ち寄せる波音を聞きながら、沖を行き交うフェリーを眺めていた。
島の方角は、子どもたちの歓声でにぎやかだ。




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