吐きたいような気持ち悪さではないのだが、これもやっぱり二日酔いなのだろうか?
完全な闇を保っているホテルのベッドで、彼氏はスウスウと寝息を立てている。
ソーヴィニヨンと相性が悪いのに続き、泡もあまり向いていない体質らしい。
週末、来日している彼氏とフラフラと散歩した。
お金のかからない社会見学ということで、四谷の迎賓館見学へ出かけた。
予約があると尚よいが、当日券が入手できればスルッと潜り込める。
13時過ぎの、予約と予約の間を縫って、僕らは迎賓館に潜入した。
紀伊徳川家江戸中屋敷跡の「一部」に建てられたという迎賓館。
赤坂見附のニューオータニを遠くに見ながら、なんという広大な屋敷だったのかと呆然とした。
首脳会談などの写真が展示されている。
内装は……ベルサイユ宮殿を小型化した感じで、規模はベルサイユにはまったく及ばない。
だけど、現役で使用されている建物なだけあって、「生きている」感じはする。
見世物の遺跡や遺構ではけっしてなかった。
敷地内のベンチに腰掛けて、しばらく風に吹かれていた。
迎賓館を出て、四谷駅前のPAULでひとやすみする。
よく冷えた店内でくつろいでいると、ひたすら眠気に襲われる。
日が暮れるとオーストラリアンワインBARで飲む。
そしてグダグダになって帰宅する、という繰り返し。
来月、青森で彼氏とどんな遊びをしようか、いまから楽しみで仕方ない。
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