大分・別府ステイ(5)

町場の湯屋午後の部は、去年から気になっていた「駅前高等温泉」。
駅から海岸通りへと続くメインストリート沿いに、なんかメルヘンな建物が建っていて人目を引かずにはいられない。
ちょっと敷居が高いような気がしたが、意を決して入ってみると、番台のおばちゃんはとても優しかった。




こちらはあつ湯とぬる湯のどちらに行くのか、あらかじめ決めないといけない。
ぬる湯を選び、鞄と靴をロッカーに入れた後、男湯の扉を潜る。

扉の先は小さな脱衣場があった。
風呂はやはり階段を下りた先の半地下で、結構高低差がある印象。
ここは竹瓦温泉のように風通しが良くないので、風呂場と脱衣場の間にはガラス戸がある。
とはいえ、湿気でガラスが曇って大変、という訳ではない。

風呂は二種類あって、奥の半洞窟みたいになった方は結構ぬるい。
僕は手前のメイン(?)風呂の温度が気に入った。
やっぱり泉質は柔らかくて、あまり刺激がなくて良いと感じた。
相客は先客がいて、その人が去った後はしばらく僕一人。
僕が帰る頃にまた一人客が現れたが、独り占めの時間があったりで充分楽しめた。

やや湯疲れしてホテルに帰投。
タオルを部屋に置いて、晩ご飯を食べに出かける。

ランチにいづつに行った時、そう遠くない場所に別府冷麺の名店「六盛」があることに気づいた。
てか、いづつ自体がメインストリートから1ブロック以上離れた場所にあるので、六盛はさらに遠い訳なのだが。

ホテルを出て、海岸通りと北浜公園を抜けて、六盛まで歩いて行った。
距離はそこそこあるのだけど、地元の生活を眺めながらの散歩は旅の楽しみの一つだ。
そして、このあと、今旅最大の出会いに遭遇することになる。

僕は冷麺が嫌いだ。
朝鮮式の酸っぱい冷たい汁に、スイカとか浮かんでる丼とか最悪だと思ってる。
焼肉の名店に招待され、みんなが冷麺を頼んでいるのを「お腹いっぱいで」と断りつつ、どこが美味いんだかと冷笑していた。

で、目指す六盛は、松原町の公園に面した住宅街の一角にあった。
店の窓からあふれ出る光を見て、感じの良い店だなと思った。



すぐに店内カウンターに通され、普通盛りの冷麺を頼んだ。
冷蔵庫から茶色のスープを何度も取り出している様子を眺めた。
隣の男子が一心不乱に麺をすすっている様を横目に見ていると、僕にも着丼。

まずはスープを一口。

「うんまーい!!!」

顔全体がほころんでいたと思う。
醤油ベースに、牛肉と昆布を出汁にしたスープなんだとか。
酸っぱい冷麺とはちがう、味わい深い、滋味溢れる印象。

「やばい、やばい、美味い、うまい!!」

麺はもちもちの太麺。
キムチが少し添えられていて、その酸味がアクセントになってる。
これはいい感じ!
冷麺の印象が大きく変わった瞬間だった。

別府冷麺、挑戦してみて本当によかった。
良い経験をした。

ホテルに戻る。
いつものように、ホテルに一人でいる時は、ネコのように窓の外を眺めることにしている。
西鉄リゾートインは、部屋はあまり広くない。
だけど、特筆すべきは、ソファーというかミニカウチと丸テーブルがあること。
クッションが一つ添えられていて、これに寄っかかりながらPCに向かうと、テーブルのサイズ、コンセント、LANポートの位置が絶妙に配置されていて快適この上ない。その上このホテルは照明がわりと明るく設定されていて、PCを使う時には非常に助かる。




高級旅館に泊まるならば別だが、別府駅周辺では西鉄リゾートインから浮気する気にならない。

別府二日目終了。

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