Dearly Beloved (用途のない備忘録)
Jucunda memoria est praeteritorum malorum.
個人的な覚書や、BLマンガレビューなど
乃の風 北海道紀行2014(3)
「洞爺湖と言えば、ウインザーだろ!?」という戯言を弄びながら旅行計画を進めていた僕ら。ちょうど僕の誕生日に滞在するということで、彼氏が選んだのは「乃の風リゾート」だった。洞爺湖湖畔に立つ洒落たホテルに、僕らの期待は高まる。
エントランスから美しく整えられたロビーはジャズで満たされていて、バーカウンターで寛いでいるような気分になった。彼氏が予約してくれた部屋は、乃の風倶楽部と名付けられた棟にあった。琉球畳の敷き詰められたレイクビュー。開放感のある、居心地のよい、部屋だった。
食事が始まる前に、露天風呂に入る。
インフィニティエッジプールのようなそれは、陽が陰って黒い塊になった洞爺湖と一体になったかのようだった。湖面を渡ってくる風が頬を撫でてゆく。首飾りのように連なる対岸の明かりを飽かずに眺めていた。
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