木曽福島 - 戸隠高原とおわら風の盆

子供たちにとっては夏休み最後の週末。
僕は両親を連れて家を出る。

6:00にスカイラインを出発させ、途中、首都高速、中央道と次々に渋滞に嵌まり、気持ち良く走り始めたのは八王子を過ぎた頃からだった。8月30日、31日の長野県は雨の予報。途中、何度も強い雨を潜り、塩尻ICを降りた頃には雨が上がって、青空が見えた。

「木曽路はすべて山の中である。」と書いたのは島崎藤村。
千葉県住みの僕らにとって、木曽路はとても遠く感じる。
こんな機会でもなければ、なかなか行ける場所じゃない。

国道19号線を名古屋方面へ走り、奈良井宿を通り越して木曽福島の宿に到着したのは13:00を過ぎていた。古い町並みをそろそろとクルマを進め、関所跡を見学。



関所見学のあと、お腹が空いたので蕎麦を食べた。
木曽福島の町中に「くるまや本店」という蕎麦屋がある。
創業は享保元年(1716)。
20分ほど待って、重厚なたたずまいの店内に招き入れられた。




やや太切りの「田舎蕎麦」という感じの蕎麦だった。
最近日本蕎麦も「アルデンテ」て茹で上げるところが増えているような気がするが、ここは心もち柔らかめのような気がした。僕はざる蕎麦を小盛(1枚ということ)にして、とろろご飯を併せて注文した。こちらは、だし汁をほんのりと効かせた優しい味わい。以前、上高地から安房トンネルを抜けて、飛騨高山をめざしていたときの事を思い出した。道筋で見つけたとろろ飯屋の美味かったこと。食事は旅の大切な記憶だ。

くるまや本店の向かい側によし彦という塗り物屋があった。
僕らはそこで塗り箸を買って、木曽福島を後にした。

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