BL漫画レビュー:新田祐克『春を抱いていた ALIVE1』

や、強風が関東を襲っている日に、「春を抱いていた」と再会とはねぇ。
春の嵐は芸能界一のおしどり夫婦を運んできたのかな???

大河ドラマで岩城演じる信長が大ブレイク! それに便乗するかの如く香藤にも「信長」役のオファーが舞い込んだ。
あざとすぎる企画に、即答をさける香藤。
そんなある日、小説家の佐和とテレビ局で偶然再会。ところが佐和の人格が以前とは豹変しており戸惑いを隠せない香藤…。
一方、岩城は撮影現場で佐和の恋人である雪人と再会する。
佐和の庇護を断ち切って、ADとして働く彼。いったい二人の間に何があったというのか…!?


前シリーズでトラブルが発覚し、最終巻が発行されるまでにずいぶんと長い時間がかかっていた事を覚えてる。あれは作家の身から出た錆で言い訳のしようもない事件だったけれど、一方で、BL史上最長編ドラマになりつつあった岩城と香藤の物語が、ややマンネリ感が生じている印象もあった。それが、まさかの連載再開とはねぇ。。。

「権力は腐敗する、専制的権力は徹底的に腐敗する」という格言並みに「オカマは劣化する。特にネコは徹底的に劣化する」というのが僕の確信。オカマの時計の針は、あまり先に進めてはいけないのだよ。
そういう意味で、5年越しで再会した香藤は、確実に情け深いおばちゃん化が進行していた。軽くショック。というか、男のプライド、役者のとしてのプライド云々のストーリーが、もはやBLじゃなきゃならない理由はほとんどない。

1.絵柄
いつもの新田クオリティ。だけど、なんか宝塚の男役と女役を眺めているような気がするのは僕だけだろうか。そもそもBLは女子の読むものなのだから、宝塚スタイルの方が正統なのかもしれない。だけどなあ……腐男子どもをねじ伏せるなにかが欲しいところ。

2.ストーリー
相変わらずの芸能界もの。途中痴話げんかのハワイ旅行あり。佐和渚と雪人のストーリーが今後結構なウェイトを占めるのかもしれないけれど、うーん、張った伏線の回収が早すぎる。なんか2時間サスペンスドラマのような既視感、詰め込み感は否めない。どうせ長期連載になるならば、切ない伏線を張って、見事回収してみせるくらいの力業で唸らせて欲しいところ。ハワイじゃ、プライベートプール付きコンドミニアムで寛ぐ二人。あれはいいぞ、実体験からオススメだ。

3.エロ度
エロイよ。野獣だよ。
しかし岩城さん、もういい歳なんかなあ~乳首が熟れすぎだわ。

4.まとめ
BL界を代表する大河ホモカップルストーリー。彼女のホストシリーズなんかよりはよほどいい作品なんだけど、なんかそろそろ新機軸が必要なんじゃないかと思う。いつまでも昔の名前で出ています、というわけにもいかないしね。

絵柄 :★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)

2 件のコメント:

  1. 読んだことないけど、確かに左側の男子、ヅカの男役みたいっぽいね。
    最近の男役の人は、それなりに背も高く、足も長く、人気ホストみたいでなかなかいいようです。
    (こんなのファンが読んだら、殺されるね)

    返信削除
    返信
    1. こんばんは!
      タカラヅカって、ほんと独特ですよね。
      あんな綺麗な人に迫られたらドキドキしちゃいますよ!
      ってanupamさんもしっかり褒めてるから、殺されたりしませんよ (^^/

      削除