魅惑の四畳半ストーリーという感じ???
TV業界に入りたての新米AD、宮坂絢は厳しい先輩ディレクター、矢野聖司の下で働くことになる。現場は厳しく、悪態と暴言は当たり前、こき使われた挙げ句に辞めることを考えるが、ある日、映画の話をする矢野が見せた笑顔にふと魅せられて…。
男同士で!? 上司と部下で!? 問題だらけの恋愛は、一体どこに向かうのか??
いや、この作品、いろいろと論評し辛いんだわ。
BLってありとあらゆる設定をやってきて、その中には当然貧乏ものもあった。だけど、それは金持ち彼氏との比較とか、ギャグで描写されるものであって、BLって基本的に生活感とは全く関係ないところで育ってきたものだと思ってた。
駄菓子菓子、東京心中はどうよ。
カップラーメンに湿気たタバコ、ビールの空き缶の散乱するアパートに、髭ぼうぼう、すね毛もっさりの若い男が、悶々として朝を迎える……しかも最初は彼女持ちと。
もうどこから突っ込んでよいのやら。
リアル、リアルだよ、本当に。
だけどまあ、ゲイやってる人間からすると、やっぱよく考えるとおれ達ダセェわ、とやや自己嫌悪に陥る。他人のセックスを笑うなって事なんだけど、でもさー、夢見たいわけ、ロマンがほしいわけ。フィクションには。ああ、書いててわかった……これっていわゆる日活ロマンポルノちっくなエロさなのか。洗濯屋に「奥さん!オレ、もう我慢できねぇーっす」ってのしかかられちゃうみたいな。
1.絵柄
個性的。癖があるので、ダメな人には受け付けられないかもしれない。
2.ストーリー
主人公成長物語。お仕事BLの一種。メディア界独特の刹那的、でもウェットな人間関係が描写されているのは好感。いきなり訳分からない御曹司だのがぞろぞろ出てくる社長ものよりは断然良い。仕事以外は……BL界初の「四畳半もの」かもしれないね。つきあっていた彼女との別れなんて、結構ドロドロしていてさ。
3.エロ度
エロいが…残念ながらロマンスのあるエロさじゃない。白いシーツにバラの花が散って、めくるめく官能の海に投げ出され…じゃないんだよ。布団の上でわんわんスタイルでヘコヘコ腰振って…ってリアルなんだけど、僕的にはやや悲しい。
4.まとめ
全4巻ものを半分で降りたのは、BLというにはリアル過ぎ、また、ホモマンガ特有の「女々しい笑い」もないところがいまいち楽しめなかった。これがランキング一位になるのだから、世の中の腐女子はお目が高いというのか、突き抜けているというのか……。
絵柄 :★★☆☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エロ度 :★★★★☆
(あくまで個人的主観に基づく★の数です)
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