約350mの参道の両側には、土産物屋、食べ物屋が軒を連ねている。
場所柄、縁起物の杓文字を商う店が多く、沿道に日本最大ということは世界最大の杓文字が飾られている。
それから、名物もみぢ饅頭を焼いている店がたくさんある。
ONE PIECE 広島限定手ぬぐい。
不思議なもので、あれだけ切った張ったのマンガ主人公が、日本に来るとなんて平和で、楽しそうに見えるのだろう。眺めているこちらまで幸せな気分になる。そして、チョッパーの可愛らしさはもはやワールドワイドクラス。観光地でONE PIECEグッズをチェックするのは、僕の密かな楽しみだったりする。
彼氏と表参道を歩いていて、とにかく気を惹かれたのは海産物を焼く匂い。特に牡蠣を焼く匂いはたまらなく食欲を誘う。穴子飯を食べたばかりだというのに。
表参道商店街の中に、これまた彼氏には目の毒な料理屋が盛大に牡蠣を焼いていた。牡蠣専門料理屋の、その名も「牡蠣屋」。店頭のPOPは、上3分の1が牡蠣料理の紹介。下3分の2がワインリストという塩梅。そのリストを眺めていた彼氏がそわそわし始めた。焼牡蠣は僕が食べたいと言い出した。
僕らは店頭のカウンターに案内される。
焼牡蠣4ピースで1000円。ワインはグラスで600円台から。僕らはシャブリをハーフボトルで注文した。よく冷えたシャブリを楽しんでいると、程なく焼牡蠣が到着。「なにもつけないで、そのまま召し上がりください」と薦められた。さっそく焼牡蠣を口に運ぶ。熱々、プリプリ、牡蠣のミネラルをたっぷりと含んだエキスが口腔を満たし、磯の香りが鼻腔に抜ける。「これは美味いわ!!!」と僕らは大興奮。座った場所も良かったのかもしれない。"ダ・ミケーレ"の窯の出口前に陣取って、マルゲリータピッツァを食べているようなもの。焼牡蠣も火から離れて30秒過ぎてしまったら、一番美味しいタイミングを逃してしまうにちがいない。
彼氏とシャブリのグラスを揺すりながら周囲を眺める。「牡蠣料理屋」でお酒を出すのは従来のスタイルだとしたら、ここはお酒を飲むために立ち寄れるバー。昼間っから堂々と酒を飲むための店が大手を振って営業しているのはすばらしいことだ。小洒落たインテリアのOysterバーがこんな場所にあるなんて。
僕らの近くでは外国人のふたり組がスパークリングワインと焼牡蠣を楽しんでいて、しかも彼らが表参道商店街を歩いている外国人を呼び込むので、すっかりここはどこのFisherman's Wharf?ってノリになった。
正直なことをいうと、このあと美味しい食事が用意されているのだけれど、今回の旅行は「牡蠣屋」の焼牡蠣がすべて持って行ってしまった。それほどハートと胃袋が鷲掴みされたすばらしい体験だったのだ。
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