プーケットからシンガポールへ (タイ・シンガポール旅行記)

アナンタラ・プーケット・ヴィラ最終日の朝、僕たちは前夜に荷物をまとめ、起床後、手早くシャワーを浴びてからヴィラを出た。

よく晴れた、気持ちの良い朝だった。

ラ・サラで3回目になる朝食は、和食、タイ料理、洋食が混じったカオスになった。朝食ビュフェはやや洋食の品目の方が多い印象を受けた。蜂の巣からたらたらと滴り落ちる蜂蜜をヨーグルトにかけ、フルーツに絡ませてデザートにした。食後にコーヒーを飲みながら、ここを立ち去るのが心残りだと彼氏と話した。
水音と、宿泊客のカトラリーを使う音以外は閑かな空間だった。雀の声がする。テラス席に差し掛けられた傘の上は、雀たちの王国だった。



荷物をまとめ、軽く唇を合わせたあと、僕たちはヴィラの扉に鍵をかけた。二人で過ごした一軒家を離れるのはとても心残りだった。電動カートが横付けされ、僕たちは荷物とともにラグーンを渡河した。

シンガポールへ向かうタイガーエアウエイズは、12:05にプーケット国際空港を離陸する予定だった。2時間以上前に空港に到着した僕らはチェックインを済ませ、パスポートコントロールを通過した。パスポートコントロール係員が、僕に話しかける。なにか問題でもあったのかと緊張しながら耳を澄ますと「See you Later って日本語でなんて言うの?」と言っている。「『またね』って言います」「またぬ」「No! ま・た・ね」「またぁね」。日本のパスポートを見て「またね」と言う係員に出会ったら、それを教えたのは僕だ。

パスポートコントロールのその先は、プーケットから出発する観光客たちでごった返している。バンコク、シンガポールはもちろんのこと、香港、台湾、韓国、インドネシア、ロシアなどから定期便が就航しているようで、思った以上に国際色豊かな空港だった。

搭乗時間になるまで、僕たちはフットマッサージ、ショルダーマッサージを楽しみ、そして彼氏はお土産を買った。タイバーツはプーケット国際空港ですべて使い切った。



さあ、次はシンガポールだ。

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