全世界のオトコどもよ。刮目してこれを読め! オトメン(乙男)

晴れ。22.9℃/110℃/36%/812day/5620(+0)

昨夜は社内イベントの仕切りを無事終えました。
この10営業日、業務の1/3から1/2くらいはイベントの準備に追われていた。役員などと会うたびに「稼ぎと関係ない仕事に追われているのもどうかと思うんですけどね」とこぼすと、真顔で「いや、これは大事な仕事だから」と切り替えされて微妙な心境。古い体質の会社って、こういう社内行事の運営に無駄に真剣だよな。途中でDJ OZMAの"アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士"の物まね……それもオリジナルテロップ入りのPVが流れて踊りまくったり、服を脱いだら腹の肉が弾みまくりだったタッキー&翼の"Venus"とか……微妙に悪夢でした。ヤツらいつ練習していただろ?。謎はつきませんが、無事終わったからよかったっす。

こちら、3等景品の"うまい棒40種類入り"→
案外好評でした。

徹夜明けの土曜日。帰りの電車は週末を楽しんでいるのどかな人々ばかり。
NIKITAの「アナタに必要なのは"若さ"じゃなくて"テクニック"」というコピーに頭がクラクラしました。


さてと。最近一部で話題騒然の"オトメン(乙男)"を読みました。
リリース当初は売り切れ店続出だったそうで、三省堂本店でもイチオシ!にされてました。

剣道全国一、おまけに柔道・空手も段持ちの剣道部主将・正宗飛鳥には秘密があった。それは乙女的趣味・思考・特技を持つ乙女チック男子達、オトメン(乙男)であること!

コミックスのあらすじは、こらちのブログで詳細解説されています。

あらすじを書いていて気づきましたが「乙女チック男子達」と複数形になっていて、主人公のみの特異現象ではないというメディア側の主張がさりげなく盛り込まれているんですね。かなり練り込んで作られた企画なのか、ポッと出のアイディアなのかよくわからない。でもひさしぶりの日本発、世界を揺るがすスマッシュヒット的コンセプトであろうことに気づいた人は何人もいるはず。

以前から、料理(特にお菓子作り)や裁縫が大好きな男の子は存在していた。
でも彼らは同性から「オンナっぽい」とか「オカマー」とか迫害も受けていて、その趣味を秘密にしていたことが多かったようだ。まぁ"編み物王子"あたりがある意味きっついイメージを確立してしまっていたせいもあって、おおっぴらにはしづらい雰囲気はあったと思う。
ところで、ゲイの端くれからすると「料理や裁縫が好き。ふわふわしたかわいいものが大好きって男はオカマだ」という言いかがりには違和感があったんだ。ゲイにもいろいろあって、野郎系、兄貴系だの激しいきわめて男性的(外見だけ、中身はオンナの場合多々あり)な人もけっこういて、ゲイ乙女系に分類される人は1ジャンルだと思ってる。ぶっちゃけ、僕は自分をゲイ乙女系だとは思うが、それは主に恋愛面であって、裁縫はしないしできないし。部屋も汚いし(笑)。かわいいモノは好きだけど、別にブルーよりピンク好きじゃないし。少女マンガは読むけどな。(;^ω^)

"オトメン"というジャンルが確立されると、3つの効果がある。
1.従来「オカマ」と迫害を受けていたノンケオトメンたちに居場所ができる。ノンケとゲイのあいだに近接しつつ棲み分け可能な地続きの分野が生じるわけで、ゲイとしてもマーケットリーダーとしての地位がさらに強化される可能性がある。
2. 従来女性とゲイが独占していた「生活者としての日々のお楽しみ」に男性が大挙してなだれ込んで来るかもしれない。マジで生活者を楽しみはじめると、本当に楽しいからねぇ。作者は意識していないんだろうが、オトメンの確立は、上野某や田島某らを代表とするジェンダー論者の主張を無効化してしまうかもしれない。逆ジェンダー作用?
3.オトメンは、いままで女性とゲイが独占していた「お楽しみ」を全男性に開放する可能性があり、関連商品についてかなり大きな市場拡大のチャンスが到来する可能性がある。これはファッション分野におけるユニセックス化どころではない、地滑り的大規模な市場構造の変化を生ずるケースもあり得るだろう。

と、経済効果と不毛なジェンダー論を無効化できる効果だけでも、オトメンを力強く盛り上げてゆく価値はあるんじゃないだろうか。

そして!
作中で、オトメン飛鳥が恋している都塚りょうの父親が「男らしさ至上主義者」として登場してくる。その対比がすばらしい。「男らしさ」ってなに?その曖昧で、根拠のないことよ。その「男らしさ」の源泉が歴史文化に裏打ちされたモノだとしても、それに固執することが実にくだらなく、本人の視野を狭くし、周囲を傷つけ、場合によっては自分すら生きづらくしている根本原因かもしれないよ?という問題提起を男達は一度ちゃんと考えてみる必要がある。争いごとの原因が、くだらない「男らしさ」ってメンツと縄張り争い意識から生じていることなんて多々あるだろうに。男達はそれに早く気づくべき。

この作品はアキバ系な人々のあいだでも話題になっているんだとか。
オタクの時代は終焉を迎えつつあるのかもしれない。
時代はオトメンだ。アキバが手芸と料理教室とスイーツのお店で埋め尽くされる日が来るのかもしれない。その時こそ、オトコ達のいがみ合いはなくなり、男女協働参画、真の世界平和到来なのかもしれぬ(言い過ぎだって!)。

全世界のオトコどもよ。刮目してこれを読め。

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