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昨日は風邪っぴきでしたが、ある人が「風邪は気合いで治すものでしょ?」と言っていたのを思いだし、ベッドから抜け出て普段通りの生活に戻しました。もう立ち上がれないほど悪化しているわけではなかったので、むしろ積極的に攻めてやれということで、フィットネスクラブで筋トレしてきました。そのあと髪をカットして終了~みたいな。
"数子"によれば、来年はよい年らしい。せっかくだからがんばらないとな(笑)。
と自分を鼓舞しているところがイタタって感じですけど。 \(・_・)よしよし
"ジャコメッティ"の方ですが、やっと2/3ほど読み終わりました。
うーん、これはもうプラトニックラブの極地ってヤツですか?
オリジナルの"ジャコメッティとともに"が、ジャコメッティの妻からのクレームによって自主的に絶版にされたそうだけど、なんとなく理解できるような気がします。
これは恋文でしょう。
いくら夫がアーティストで世間の常識とズレてたとしても、これを公表することに妻としては同意しがたかっただろうなぁと思います。
いずれにしても、20世紀屈指の才能に愛された矢内原さん、あなたは幸せ者です。
きみがトーキョウに向かって発つ僅か二時間前に中断されたきみの肖像を早く続けたくてたまらないのだ。あの朝は十時か十一時まで仕事をして、それからアネットと私はオルリーまで送って行った。あれはまるで昨日のことのようだ!そしてやがて、そうだ、まもなくきみは再びこちらに来るのだろう。われわれはわれわれの仕事を続けるだろう、われわれの仕事をたがいに描きあうというわれわれの仕事を。そしてわれわれは少し先へと進むだろう、終わりのない道を少し先へと。
われわれのアバンチュールは終わっていない。それは中断すらされていないのだ。きみはあまりにもはっきりとここにいる。私のきわめて親愛なヤナイハラよ、だからこうしてきみに手紙を書いたりするのは馬鹿げていると思われるほどだ。これが今夜まで長い間手紙を書かなかった理由であり、ここで筆を擱(お)く理由でもある。
(1959年1月12日の書簡から)
なんて言うんでしょうね……。
たぶん人生の中には、夫婦とか恋人同士という関係の他に、冒険者たちという括りがあるのかもしれません。アバンチュールという言葉を邪推することはやめましょう。ジャコメッティにとって矢内原は、精神的に深いところで結びついてしまった関係だったんでしょう。きみがいるから自分はさらに遠くに進んでいける……いいですね。矢内原がただのモデルだったらここまでジャコメッティが入れ込むことはなかったんだと思います。哲学者として、アーティストの内面を反射してみせたその関係は、おそらく希有なものだったのでしょう。
相手の存在が大事だから、だから相手を乞うことになんのためらいもない潔さ。
これも勇気なんですね。
彼らの著作をもう何冊か追いかけてみたいと思います。
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