本当に美術館の好きな人にとって、こちら方面に理解のある人でない限り、たとえ恋人でも一緒に美術館に行くべきではないかもしれませんね。作品の好き嫌いもありますけれど、とにかく体力勝負って要素が強いですよね。体力なんて人それぞれ違うから、喧嘩のもとになるだろうなぁとくだらないことを考えつつ、オルセーを後にしました。入場からおおよそ4時間(うちカフェでのんびり30分使いました)が経過していました。正直足が痛くなってましたよ。
つぎの目的地は"シャント・シャペル"……シテ島にあります。当初はREPに乗って移動するつもりでしたが、セーヌ川があんまりきれいだったので歩きました。足がだいぶ痛んでいましたが、テクテクと20分くらいかけて。川沿いには古めかしいポスターを売る店が並んでいたりして、そんな風景を眺めながらね。
オルセーを出たのが14:00頃。シャント・シャペルについたのが14:30頃。入場には長蛇の列ができていましたが、ミュージアム・パスのおかげですいすい入場。
1階のステンドグラスで驚いちゃいけません。たしかにアレも立派にすばらしいんですが、2階に上がる階段を上りきったところで、みんな息をのみます。
天井から降り注ぐ極彩色の洪水。聖書に関わる様々な物語がステンドグラス化されて、礼拝者の頭上に降り注ぎます。4面すべてがステンドグラス。とにかくすごい。
こちらが祭壇とその背景のステンドグラス→
そしてこちらが壁面のステンドグラス。ま、とにかくすごいですよ。
いすに座り込んで、しばらく呆然としていました。
呆然としているうちに腹が減りました。
シャント・シャペルを出たすぐのところにあったカフェで昼食を取ることにしました。入場前、ここのお店でおいしそうなオムレツを食べている人を見かけたので。
ハムとチーズのオムレツ、クロワッサン2つ、食事中はヴィッテル、食後はカプチーノをいただきました。オムレツは当たり!味付け、食感ともにいい感じです。
スタッフさんもみな親切で気持ちよい。。。というか、フランスに来てからまだ2日ですが、フランス男は親切な人が多い。フランス女はけっこう不親切……って 僕の女ウケの悪さが原因かもしれませんけど。(苦笑) とりあえず今日現在、対男性でいやな思いをしたことはありません。
お店先でモグモグやっていると、けっこう美形の日本人青年がやってきました。メニューを眺めて立ち去ったのですが、外大の学生かな?と想像してしまうような頭の良さそうな男性。なぜ日本人と解ったのかは……彼が地球の歩き方を片手にぶら下げていたから。
自分でいうのもなんですが、僕が海外で比較的トラブルに遭わなかった要因の一つに、地理感覚が優れているからと言えるかもしれません。一度地図を見ると大体周囲1km~1.5kmについて頭に入ってしまいます。街角であまりガイドブックを広げることがないんです。この点は得していると思ってます。
その後彼はシャント・シャペル方面に行ってしまいました。
やっぱり40分くらい食事していたので、"ノートルダム寺院"へ入場したのは16:00頃だったと思います。巨大な構造物。シャント・シャペルもゴシック様式ですが、ノートルダムに比べればかわいいもの。ミラノのドゥオモ以来の超本格ゴシック寺院に圧倒されます。ゲルマン人の森に関する古い記憶を投影したのがゴシック様式といわれてますが、たしかに暗い森をさまよっているような感じがします。
で、ノートルダムの西側正面に登らないわけに行かないよね。というわけで並びました。まるまる1時間は列に並んで。
寺院のフェンスの端に腰掛けられたので、痛んだ足を休ませるには良いチャンスだった。もったいないと思いつつも、旅行にはこういうバッファになる時間って実は必要なんだよね。やっと周りの人を見回す余裕ができる。いろんな人種がいるなぁとか。隣にいたアンドレア王子似の美形兄弟(推定7歳と10歳)で目の保養していたり、空を見たり。刻々と変化するパリの空は、こりゃ恋愛映画向きだなぁと思ったり(笑)。
やっと入場する順番が回ってきたのは17:45頃だったと思います。その直前に雨がぱらついてきたので、周囲には傘の花ができました。もちろん僕も持参。後ろを眺めると列は全然縮んでいない。そこにさっきの日本人青年が再び現れたんです。彼、どうしたんだろ……この時間にあれだけの行列だから今日は入場無理かもねと、後ろ髪を引かれつつ細い螺旋階段を上って行くと……そこはおみやげ物やさんでした。
ええっ!?なんでこんなに待たされて、おみやげ物屋なの???一緒に入った人らも怪訝な顔をしてる。でもここは行き止まり……わけ解らん。
としばらくさまよっていたら、急に「こちらへどうぞ」と呼ばれ、再び細い螺旋階段を上って行きます。その終点は……豪雨でした(w。
さきほどぱらついていた雨は、本格的な豪雨となってノートルダム西面を叩いていました。やばいよこれは……一眼レフを取り出すことをあきらめて、携帯のカメラで撮ったいくつかの写真。こいつはシメールの"真夜中霊"……パリの街並みを見下ろしつつ物思いにふけってるそうだ。
とにかく、ノートルダム西面は途中人ひとり(デブだと通れないかも)歩くのがやっとというくらい狭い箇所が続くので、傘を開くのも大変。ほんと最悪の豪雨の時間帯はおみやげ屋さんで雨宿りできてラッキーだったのかもしれないね。
本当に疲れ切っていたんだけれど、パリの19:00は日本の14:00~15:00位の感覚。ぜんぜん日が高くて真っ昼間なんです。このまま帰るのももったいないから、さらにがんばってオペラ座まで歩いていきましたよ。途中でアールヌーボーな地下鉄入り口を発見したので1枚撮影。たしかにランプの造りが ちゃんと植物していてアートです。
オペラ座はこんな感じでした。
もちろん今日は閉館。なので周囲を散歩して、地下鉄でホテルに戻ってきました。
はぁ~今日も歩き疲れたわ♪
0 件のコメント:
コメントを投稿