今日も晴れ。
こういう初冬というか、風は吹いていないけれども、空気がピーンと冷たい日はとても好きだ。できたら年中こういう気候の国に住んでいたいくらいなのだ。
3年前シドニーで過ごした6月。
夏日の東京とは正反対の、ひんやりとした空気の中で過ごした数日。
今でも時々思い出す。
知 らない土地に行くと、自分をリセットしたような気持ちになる。誰にも知られていない自分、誰も知らない自分……朝寝坊しても、バスタブにお昼頃まで浸かっ ていても、誰も文句いわないホテル住まい。テレビとクローゼット、ミニバーしかない生活感のない空間で、無為に時間を過ごしているのか、あるいは再生のた めに身体を丸めて小さくなっているのか……そんな時間が昼まで続く。
それから服を着替えて、遅い昼ご飯を取りにカフェに向かう。通りの人々をぼんやりみながら、軽食をとる。時間が決められていないから、食べることに集中できる幸せを感じる。
お腹が落ち着くと海を見に行く。ノースヘッドを目指してバスに乗る。強い風に吹かれながら、断崖の展望台からタスマン海を見下ろした。あの先は南極か!なんてとりとめないことを考えていたっけ。
考えてみると、先週の12月17日。
京橋に近いイタリアンレストランに遅い昼食を取りに行ったときのこと。
オーダーを出し終えて水を一口啜ったとき、突然脳がぐるぐる回転を始めた。ふわっと身体が軽くなって、店内に低く流れているカンツォーネが頭の中に滲みこんできた。そして、あ~オレ、疲れていたんだなぁって気づいた(笑)。
人生に疲れたときは異邦人になってみろ、って言葉を聞いたことがある。
馴れ合いの中で癒されるんじゃなくって、自分の事を誰も知らない土地へ行ってさすらってこいと。
思い出した。人間関係に疲れて、逃げる先も見つからなくなったら、ブエノスアイレスへ行けと。そんなことを書いてある本を読んだ。亡命者たちが吹きだまる、最果ての街。その先には荒野しかない。
自分がブエノスアイレスまで落ち延びるには、まだ相当時間があると思うけれど、また旅に出たい。
だーれも知らない、知られちゃいけないよ~って、メールも携帯電話も届かない静かな土地を求めて。
……とはいっても、今日のところは全身筋肉痛でね。
特に激しいスポーツをしたとかいうわけでもないんだが、身体中がミシミシと軋んでいる感じ。背中が痛いし、頭がボーっとする。(苦笑)
やっぱ疲労しているんだろうなぁ。小脳梗塞かなんかで突然死したら、かわりに誰か訴えてやってくれ。
とりあえず、せっかくいい天気なので、髪を切ったり、空きっ腹を抱えて近所のラーメン屋で「まんぷくセット」を頼んだり。そんなベタな日常を過ごしているうちに終わってしまった。(苦笑)
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